FF7AC Keep Waiting1

「FF7AC Keep Waiting1」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

FF7AC Keep Waiting1」(2007/12/13 (木) 07:37:25) の最新版変更点

追加された行は緑色になります。

削除された行は赤色になります。

ティファはベッドに座り込んだまま、壁にかかっている時計を見た。すでに深夜の3時を回っている。  セブンスヘブンの寝室で、彼女はただただクラウドからの連絡を待ち続けていた。  が、彼が忘らるる都へ向かってからかなりの時間がたっている今も、電話の一本もかかってこない。  ロッズとの戦闘で受けたダメージはもう回復しているが、時間とともに不安がつのり、次第に落ち着きを失っていくのが自分でもわかった。  やきもきした思いで立ち上がり、窓に歩み寄って空を見上げる。暗雲がたちこめていて何も見えない。ベッドに戻って座り込み、しばらくするとまた時計を見、立ち上がって窓を見てを繰り返した。    「…そろそろ寝たらどうだ」  そんなティファに、後ろからルードが声をかける。今夜でもう3回目の提案だった。  タークスの2人もまだセブンスへブンにいた。レノは同じところを何度も行ったりきたりし、ルードは部屋の隅に立ったままほとんど動かない。  「神経が参るぞ」  ルードはさらに言う。無骨な口調だが、気遣わしげだった。  「こんな時に寝ていられるほうが、どうかしてると思うけど」  ティファはそれだけ言って窓に視線を戻した。神経が参るほど待つのは、今に始まったことではない。  「………」  ルードは低くうなって、寝室を出て行った。階段を下りていく音が聞こえる。  それから30分ほどして戻ってきたルードの両手には、コーヒーの入ったマグカップが握られていた。  驚いて目を丸くするティファとレノ。  「…徹夜にはこれがいい」  ルードはゆっくりとティファに歩み寄り、左手に持ったカップを差し出した。  「…あ、ありがとう」  ティファはこぼさないように慎重にマグカップを受け取り―――わかりやすいところにお盆が置かれていたはずだが、あえて言わないでおいた―――淹れたてのコーヒーを飲んだ。苦い。  ルードは妙に満足げな様子で、右手に持ったカップを口に運んだ。  「おい、俺の分…」  「…自分で淹れて来い」  相棒の邪険な言いように、レノはかーーっと呻いた。  ティファは、少しだけ笑った。

表示オプション

横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示:
ツールボックス

下から選んでください:

新しいページを作成する
ヘルプ / FAQ もご覧ください。