変わる世界 交錯する言葉7

「変わる世界 交錯する言葉7」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

変わる世界 交錯する言葉7」(2007/12/13 (木) 16:21:37) の最新版変更点

追加された行は緑色になります。

削除された行は赤色になります。

「何者だ……」 見る限り、老人の出で立ちは明らかにこの国のものではない。白く全身を覆う程の大きさのローブの様な 物を羽織り、顔には両目をぴったりと隠すようにガラス片を装着している。 それも、ただ異文化たるこの国の人間ではないと納得して、他国からの来訪者として見ても、異質な存在 であるように見える事は確かである。 「わしはゴルベーザ様のブレインことルゲイエだよ……親密にぃ~博士と呼んでもらって結構じゃよ」 「ゴルベーザだと」 ひとり不気味に微笑み自己紹介する老人――ルゲイエを目前に王は一人ごちた。 その名前に王は聞き覚えがある。 他国との国交が殆ど無いとは言っても、世界の情勢を把握しなければ、一国は崩壊する。それは現王である 彼にも重々承知であった。 その為、王は各地に密偵として忍びを紛れ込ませ、世界情勢を大方把握していたのだ。 仕入れた情報によると、その者は最近バロンに表れ、以前より押し進められていた、軍事主義を更に加速 させ、世界各国への侵攻を開始し始めた者である。 既に、ミシディア、ファブール、ダムシアンの三国は国の象徴たりえるクリスタルを奪われ、挙げ句には ファブール、ダムシアンは壊滅的なまでに破壊され尽くしたと聞いている。既にトロイアに関してもなんらか の政策をうって出たという情報までもが入っており、ここエブラーナに関してもクリスタルを保有していない 国であろうと、無関心なはずはない事は大体の察しがついた。 「その、ゴルベーザの手の者が何の用だ?」 「ははは。もう既に分かっておられるのでは?」 「……バロンとは不可侵条約をむすんでいるはずなのだが?」 「バロン? ああそんな国もあったのぉ!」 相次ぐ質問による応対を、先に取りやめたのはルゲイエの方であった。 「何……?」 「もう関係ないんですよ。あの国はぁ~ゴルベーザ様にとってもわしにもね! ですからこの国も早く、我々の ものにせねば! まだまだやる事は山ほど残されていますしっ!」

表示オプション

横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示:
ツールボックス

下から選んでください:

新しいページを作成する
ヘルプ / FAQ もご覧ください。