四節 Eternal Melody11

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覚悟はしていた。 「大変心苦しいのですが」 恨みに思う筋合いではない。 「ご期待には添えません」 それでも、磁力の洞窟で今の言葉を聞いているセシルたちのことを思うと、ギルバートは尋ねずにいられなかった。 「……何故ですか?」 そのために、彼の秘密が暴かれたとしても。 「理由は、あなたもよくご存知のはずです。  飛空挺での攻撃は、地上からでは防げない。  どこか安全な場所にクリスタルを移したほうがいい──  そう仰っておいででしたね」 「……僕の、せいですか……?」 「決断したのは私たちです」 うなだれたギルバートの手からヒソヒ草を受け取ると、大神官はセシルたちへ語りかけた。 「お聞きになられましたね?  申し訳ありませんが、手をお貸しすることは出来ません」 『なんでじゃ!  あんたら、クリスタルが盗まれて困っておるんでは……』 「より邪悪な企みを抱いた者の手に、渡ることがあってはなりません」 『……我々が信用できないと?』 「ダークエルフに勝てない者に、クリスタルを守りきることが出来るとお思いですか?」 控えめな表現で、大神官は現実を突きつける。 「ですが、このままでは問題の先送りにしかならないことも確かです。  もしもあなた方がクリスタルを奪い返し、生きてこの城に戻ってこれたならば、国を挙げてお力添えをいたしましょう。  大神官の名において、約束します」 城内と、洞窟と。二つの部屋を沈黙が覆う。 大神官の、やや肉付きの薄い手が、ギルバートの膝の上にヒソヒ草を置いた。

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