三節 山間30

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降り注いだ岩石は巨大な音と共に、その場にいたアンデット達もろとも地面を穿ち、 窪んだクレーターが幾つも残すだけとなった。 「お……の…れぇぇ……!」 アンデットを残さず倒されたスカルミリョーネはローブに付着した土を払いつつ、 全身をわなわなと振るわせ、怒りを露わにしている。 「さあて、残ったのはあんただけだぜ」 「形勢逆転ですわね」 「かくしてはこの私が相手をしてやろう。今のお前らなど!」 ふらりといった様子で一歩ずつ歩み寄る。 「私だけでも十分だ!」 そう言った後、二人に向けて呪文を放つ。 普段の二人ならば容易く避けるだろうが、先程の呪文が相当に 体力を消耗させたようだ。 何とか攻撃を避けるものの、いずれは限界がくるだろう。 顔からは疲れが見て取れる。 「セシル! 助けるぞ」 テラが岩陰から飛び出した。次いで、セシルは剣を抜き、勢いよく前に躍り出る。 「まだ、私達がいるぞ」 「終わりだ」 テラの放った魔法に続けるかのように距離を縮め、一気に剣を振るう。 確かな手応えがある。 「くっ! 体が崩れていく」 呻きを上げるとスケルミリョーネはがっくりと崩れ去るように地面に伏した。 そのまま黒い液体を体中から噴出し、二度と起きあがることはなかった。

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