三節 山間51

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「二人は足手まといにはならなかったか?」 気を取り直して長老は訪ねる。 「ええ……それは問題ありませんでした」 むしろ、多くの局面を救って貰ったこの二人には感謝の言葉もない。 「それで……この二人は? 一体」 「ああ! そうか戻ったら話すんだったな。長老……」 そう言ってパロムは長老の方へと向き直った。代わりに話してくれと言ってるようだ。 「では、私の口から話そうか……そもそも私がパロムとポロムをセシル殿のお供につけたのは当然修行を兼ねた 手伝いとしての意味もあるが、もう一つはお主を監視するためだったのだ」 「監視?」 「ちゃんと最後まで試練をなせるかどうかを詳しくな」 「そうですか……」 「だが、その必要も無かったようじゃな。二人ともご苦労であった」 「ごめんなさい。セシル様……黙っていて」 「いや、あんな事までしたんだから疑われない方がおかしいよ」 丁寧に謝罪の礼をするポロムを見て、セシルは特に気にとめていないという趣の言葉を返す。 生真面目な彼女の事だ。黙って関しする事には抵抗があったであろう。 「ですが……」 「もう気にしていないていってるんだから。ここまでにしようぜ」 パロムが言う。ポロムと対照的に、この事に関してはもう特に気にはしていないようだ。

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