二節 再開の調べ8

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「ふう……」 半ば強制的に始まった交渉を終え、その後協力する為の情報を聞き、 神官達の部屋から退出ししばらくした後、シドは大きくため息をついた。 「話のわかる連中で助かったわ……」 と、セシルを初めとした皆の意見を代弁するかのように言った。 「そういえば、どうしてため息をついとったのだ?」 安堵するシドにテラが訪ねる。飛空挺の時の事を言ってるのだろう。 「確かにセシル殿も……」 ヤンも同じく疑問を口にする。二人にとってあの時の甲板での二人の態度は 腑に落ちぬものであったのだろう。 「それはだな、この国の……」 シドの言葉を聞きながら、テラもヤンも自然と納得せざるをえなかった。 「つまりは……」 周りを見渡しながら、 「そうだ。この国は女性だけによって統治されておるのだ。兵士や、政治家等 国家の重要な機関の人間は」 「同時に、それが起因しての問題もある」 二人の疑問への解答をセシルが引き継ぐ。 「元々この国は、決して女性だけの国ではなかったんだ。勿論今だって男が、いないわけでは ない。だが、ある時から政治は女性だけで取り組む方針を推し進めたんだ」 「つまりは、男は政治に必要ないという訳か……?」 「そう。僕も詳しくは知らないけど、ある時代の大臣がそう決めたんだ。以降、 この国では男性の政治参加は全く認められていない」

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