二節 再開の調べ9

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「ふ~む……解ったような解らぬような……」 自らの問いの肯定と解答に、テラは肯定と否定ともとれるような声を発した。 既にテラは前述の問題――女性のみの統治についてのはっきりと理解したようだ。 そう……女性による統治。それは今まで何処の国もが実践したこと等ないもの。 現にその話を聞いたテラもやはり、それには納得しかねる反応を示しているのだ。 「なかなか人は新しい姿勢をうけいれないからね……自然とこの国も強い 姿勢を貫かざるをえなかったんだよ。それにこの国は戦争に巻き込まれた事が 未だ一度もない……」 森と水の都トロイア。美しきその名を守ってきたのにはそんな事実が存在してきた。 血で血を洗うと評される事のあるバロンとはまさしく対象的といえる国家であろう。 だが、現状という名の現実は、近年、この国にも着実に足を進めて来ている。 その一環がゴルベーザの各国のクリスタル奪還なのだ。 既に残されたのがこの国だけとならば、嫌でも緊張感は高まらざるを得ないであろう。 「もし、人が簡単に許し合え分かり合えたのならなら。随分と楽だろうな……」 皮肉ではなく本心から出た言葉は、何故か――必要以上に自らの心へと響いた。

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