二節 再開の調べ20

「二節 再開の調べ20」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

二節 再開の調べ20」(2007/12/14 (金) 04:24:00) の最新版変更点

追加された行は緑色になります。

削除された行は赤色になります。

これまでの経緯を教えて欲しい、とギルバートは頼んだが、医師によって止められた。薬の副作用で眠りに落ちた彼を残して、セシルたちは部屋を出た。 「ひとまず峠は越えました。今は絶対安静あるのみです」 容態を尋ねるヤンに、老婆といっていい年齢の医師は落ち着いた声で答えた。その回答は、けして明るいものではなかったが。 「もとに戻りますか?  その……声は」 「多くを期待しないほうがいいでしょう」 重ねて問うセシルに、医師は言葉を濁すことなく告げた。 「元々、丈夫な方ではないようです。ここの気候も辛いご様子。  ともかく、今無理をさせてはなりません」 「……わかりました。  よろしくお願いします」 パロムやポロムのときと同じだった。今のセシルに出来ることはない。無駄な時間を費やすことなく、ローザを救うため、土のクリスタルを手に入れるために行動するのが唯一の道だ。 「お見舞いならば歓迎しますよ。ただし、お静かに願います」 「ええ。また来ます」 「失礼する」 「わしらから、元気だせと言うとったと伝えてくれ!」 水上を渡る風が涼気を運び、知らぬ間に汗ばんでいた体を冷やす。再び神官に先導され、セシルたちは一度中庭に戻った。 「ふん、ようやく戻りおったか」 ひとり先に出ていたテラは、案の定、飛空挺で待っていた。

表示オプション

横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示:
ツールボックス

下から選んでください:

新しいページを作成する
ヘルプ / FAQ もご覧ください。