一節 刻む足跡6

「一節 刻む足跡6」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

一節 刻む足跡6」(2007/12/17 (月) 04:05:17) の最新版変更点

追加された行は緑色になります。

削除された行は赤色になります。

「何と! では、ローザも!?」 「ああ……此方の手の内だ」 カインは特に躊躇いも無く言った。まるでその事を伝えるのが目的だったように。 「何処におるっ! 無事なんだろうな……?」 「今の所はな……ただ、何時までもという訳にはいかんな……」 「なんとっ、カイン! お前それでも……あいつの事を」 突き放すようなカインの言葉に、彼の心中を理解しているシドもきつい言葉で言い返す。 「まあ、待て。未だ続きがある。いいか、トロイアという国は知ってるだろう。 其処にはまだクリスタルが残っている。ローザの命が惜しければそれと引き替えだ」 シドの言葉にもカインは平静を保っていた。少なくともセシルにはそう感じられた。 「貴様……」 「手に入れたら、また連絡に来る。ローザの身を案じるなら素直に従え」 そこまで言って、カインは身を翻した。 「待てっ! 目を覚ますのじゃ……カイン!」 「己……卑怯な!」 口々に皆が言葉を発するがカインはどれにも耳を傾けない。 「言いたい事はそれだけか? カイン……」 そんな中、今まで無言であったセシルは去ろうとするカインの背に問う。 「ああ……話す事はそれだけだ……」 カインは振り返りもせずに答えた。 「…………」 セシルは黙ってカインを見送った。

表示オプション

横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示:
ツールボックス

下から選んでください:

新しいページを作成する
ヘルプ / FAQ もご覧ください。