一節 刻む足跡23

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ミシディアへと着いた途端、テラの導きにより、セシルは長老のいる場所。 つまりは町の最奥へとそびえる、神殿へと向かった。 「どういう事だ!」 セシルが着いた時には、先に着いていたテラの怒ったような 声が聞こえていた。 「長老は今は祈りの塔の中です。誰にも会うことはできません!」 見ると、奥へと続く階段の前を何人もの女官達が必死に行く手を 遮っている。 「何故だ! ひどく重要な話なのだぞ……」 「決まりは決まりです。例えテラ様といえど例外ではありません……」 女官は目前の賢者相手にも全く動じる事なく冷静に対応する。 「そうか……」 さすがに、その態度にはどうやっても無理だろうと思ったのか、テラは 声を潜める。 「セシル、出るぞ」 そして、身を翻し神殿から外へと退出した。

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