FF6-リターナ本部8

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「どうして、私がその事を考えているって…わかったの?」  そうティナがたずねると、マッシュは拍子抜けしたような表情になった。 それを見て、今度はティナが拍子抜けする番だった。 「わかってて言ってくれた…んじゃないの?」  マッシュは大げさに顔の前で片手を振ってみせる。 「まさか。俺は今思った事を口にしただけさ」 「そ、そうなの…」  ティナはあっけらかんとしているマッシュの言葉に、ほっと息を吐いた。  世界の命運さえ関わっている深刻な事態にもかかわらず、 まるでそれを感じさせないマッシュの態度は、 これから重荷を背負おうとしているティナにとって、 逆に心地よいものだった。 「おっと…俺がこんなこと言ってたなんて 兄貴には言っちゃだめだぜ。照れるからなー」  そう言って笑うマッシュの屈託のない笑顔に、 ティナは無意識のうちに自然と微笑んでいた。 そして同時に、自分の中で徐々に迷いが晴れてきているのを感じていた。  この人達のことを信じてみよう、そう小さく口ずさむと、 しっかりした足取りで、ティナはバナンの待つ入り口へと歩き始めた。

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