六節 双肩の意志23

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「馬鹿者がっ! はやまりおって!」 口を開いたのはテラだった。それは此処にいるもの達すべての意志を代弁する言葉であった。 それに相応しく、怒りと悲しみを一気に込めた言葉であった。 「おいっ……お前さんも魔法使いなのだろ! ならばっ、こやつらを速く、元に戻してやれ!」 急かすようにシドが言う。 「じゃ……」 「何?」 「無理じゃ……」 「何だと!」 以外なテラの返答に怒ったように返す。 「この子達は……望んで自らの身を犠牲にした……だから治療魔法も効果がない!」 「では! ずっと……一生このままだというのか?」 「それは……私にもわからん。だが、すぐにという訳にはいかんのだろう……」 悲痛なシドの叫びに対し、随分と淡泊な受け返しであった。だが…… 「死ぬのはっ! 死ぬのは、この老いぼれだけで充分であっただろうに!」 床を叩き、テラが叫び出す。 「おのれ……おのれぇ……」 呻き悲しむのは賢者としての無力感。そして、死ぬつもりであった自分以外の犠牲。 「こんな幼子が……」 無念に暮れるテラの傍ら、今まで黙っていたヤンが言った。 「この私が無念をはらず!」 テラが立ち上がり言った。以前にも増しての敵への打倒の意識を感じられる。 其処には半ば、危険な勢いすらも感じさせられる。 「弔い合戦だ!! エンタープライズを出すぞ!」 シドが同調するかのように言った。僅かな時間であったが、無邪気な二人の 今の行動には心動かされるものがあったのだろう。 「皆行くぞ!」 シドが大声で続けた。

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