六節 双肩の意志24

「六節 双肩の意志24」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

六節 双肩の意志24」(2008/08/22 (金) 13:41:20) の最新版変更点

追加された行は緑色になります。

削除された行は赤色になります。

皆が先ゆくシドに続く。 当然ながら、セシルもそれに続くのだが、部屋を出る際に一度だけ 二人を振り返った。 「…………」 皆が悲しむ中、セシルはひたすらに無言であった。 そして、改めて二人を見ても無言であった。 何度も見た夢、それはこの事を予期していた事は先程も察せった。 しかし、セシルにはそれを防ぐ事ができなかった。 いや、彼らの意志。この状況を己の犠牲で乗り切ろうとした事。 それを阻止する事はセシルとて不可能であっただろう。 二人の内なる意志はそれ程に固かったのだ。 テラの言う通り、今すぐにでも助けられるのは、二人を元に戻せば、また壁は動きだす。 それは、二人にとっても本意ではないのだ。 だが、もしこの状況自体が起こらなかったら。今だに二人は元気な姿で セシルの傍らを歩いていたのでは…… それを思うと、無性にやりきれないのだ。 (すまない……) 二人に聞かせるかのように、贖罪と決意を込めた言葉をささやく。 そうするとセシルは踵を返し、テラ達の後へと続いた。

表示オプション

横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示:
ツールボックス

下から選んでください:

新しいページを作成する
ヘルプ / FAQ もご覧ください。