五節 忠誠と野心17

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「その……魔物になっているのを直接この目で見ましたから……」 嘘はつけないだろう。それにつく理由が全くない。彼女にとってこの二人は長らくの 不安を打ち消すために現れた救世主のようにすら見えたからだ。 「よし、そうと分かったなら急ごうか!」 「ええ、早くしませんとセシルさんが……」 「え! ちょっと!?」 またもや、新たな疑問がわく。 「セシルさんって……今此処に来ているんですか?」 「え……あんちゃんの事しってのか!」 その事にパロムは驚いたようであった。 「それならば私も連れて行ってもらえますか……」 合ってどうするのだ? 彼は自分の事など知らない。そういう間柄のはずなのに…… 「どうする?」 「訳ありのようですわね……一緒にいきましょう」 そして答えが了承であった。 「はい!」 だが、今此処にセシルがいるなら猛烈に合いたい。そう思った。それだけであった。

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