穿つ流星6


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やはりカインはカインであった。
たとえ心を操られていようが、槍先から繰り出される一撃は見間違うことの無いバロンの竜騎士のものであった。
以前、ファブールで相まみえた時は自分の気の動転せいや、カインが何故こんなことをするのか戦いながらも真意を探る事を考えてばかりであった。
そして繰り出された黒き一撃にカインはもはや自分とは違う……なにか黒き者に侵され染まりきって
しまった
しかし、今少しばかり冷静になって見ると、カインの腕は悪に染まりつつあっても、まだ竜騎士と
しての腕前は衰えておらず、消えていない。
その事が嬉しかった。だが、それと同時に観念的でない現実的な問題がセシルを困らせていた。
「このままではいつまでたっても――」
そう、実際に決着をつけた事はないとはいえ、セシルとカイン。互いに何度も切磋琢磨し合った仲なのだ。
実力的には五分五分。それも手のうちを知り尽くした存在。なかなか決着がつく訳がないのだ。
「どうする!」
このままでは両者疲弊を積もらすだけだ。だが……
<これで決める――>
「!」
そう思った瞬間、強い魔力の気配がセシルをよぎった。それは魔法を得手としないセシルにとっても分かるほどの
強力なものであった。
「カイン!」
「どうした! よそ見か!?」
いまだ戦いの渦中にあるといったばかりの意気を見せるカインにセシルは全力でぶつかって押し倒す。
「!」
「伏せろ!」
予想外の行動だったのだろう、不意打ちを食らったかのようにカインは姿勢をくずした。
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