終わりの始まり11


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カインに促されるまま階段を上ると一つの扉へとたどり着いた。
「ここだ」
そう言って扉をノックする。
「カインか」
程無くして声が返ってきた。今度は入口と違って男の声であった。
「セシルはどうした?」
「連れてきた」
行き成り自分の名前が出てセシルは驚く、扉の中の人物が誰なのかは知らないが、向こうは自分を知っているようだ。
「他には誰もいないか?」
「ローザも一緒だが、下でキャロルとお茶の準備をすると言っていた」
キャロル。入口で出迎えた若い女性の事であろう。
カインがどうなのかは良く分からないが、彼女と出会うのはセシルもローザも初めてであった。
しかし。初対面ではあるが、彼女の素振りは何処となく好感を感じさせた。
人と人との繋がりは僅かな時間しか存在しない刹那的なものでは決してない。たとえ好きな人でも嫌いな人でも
何所かで顔を突き合わせ、その度に相手への印象というものは変化していくのだ。何事にも不変は存在しない。
しかし、人間という生き物には、性別や年齢など関係無く初対面で誰しもに好感を与え、誰とでも仲良くなってしまう人が必ずいる。
彼女――キャロルは間違いなくそのようなタイプに分類される人であろう。
「そうか、まあ丁度いいか」
同性であるローザにとって、キャロルはセシル以上に好感を感じたのであろう。
入口での僅かな会話だけで二人はすっかり意気投合したようであった。
「狭い部屋だ。できるだけ入る人数は少ない方がいい」
扉の中の男が呟いた。
それは入室の許可である事は暗黙のうちに分かった。
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