エブラーナ10


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「何故それを知っている!?」
「奴が――ルビカンテが最後に言っていただろう。それに俺もバロンに仕え、それなりの地位についていた者。
他国の事情くらいは知っている。
おそらくはローザも。ここにいる者ではリディア以外は知っていたであろう。
「王と王妃が討ち死にされた事。息子の王子がかたき討ちに燃えている。王子は行方不明と聞いていたが
こんなところにいたとはな」
そこまではセシルも知らない。カインはゴルベーザの元にいる時に知ったのだろう。
「聞くところ王子様は王位も継がずに延々と何処ぞやを放浪していたそうだな……にその様な未熟な腕前で
奴と再戦するのは無謀と思えますが」
「手前ぇ……その事とこの事は別だろうがっ!!」
おそらくは王位に関する事とだろう
「カイン! やめないか!」
エドワードの言う事は確かに間違っていない。だからと言って皆を納得させる正論でもない。
――エブラーナでは次期当主になる息子が中々王位に即位しようとしないのはセシルもバロンにいた時聞いたことがあった。
エブラーナを治めていたのは年老いた王の方であった。ついこの間までは……
何故今ここにいる王子――エドワードが王位につかないのかは向こう側のつまりはエブラーナ側の事情だ。
無理に詮索するものではない。
それにここにはリディアがいる。幻獣界で成長したとはいえ精神面ではまだ幼い。そんな彼女の前で大人の事情だる王位継承
問題の話などしたくはなかった。それにこれには複雑な家庭の事情も絡んでいるはず……なおかつリディアの前では話したくない。
「エドワードの言うとおり。今ここでする話ではない! だけど……」
カインがこの王子に突っかかり気分は分からないでもなかった。否、セシルもこの王子を前にして何を言わない事は出来なかった。
「カインの言う事にも一理ある。奴の強さを見ただろう。今のまま言っても結局、結果は一緒だ!!」
今度はエドワードへ言葉を向ける。
「第一、君の動きには無駄が多すぎる」
肉体的な面や精神的な面両方でだ。
「何……! もう一回言ってみろよ!」
この言葉にはカインの言葉以上に彼を怒らしたようだ。
「まだまだ未熟だってことだよ。君には理想ばかりで現実的な問題が何一つ考えられていない。個人の事情に顔を突っ込むつもりはない。
だが、今の戦い方は必ずしも正しいとはいえない」
「ぐっ……」
黙り込んだせいなのか、セシルは更に続ける……
「正直言って、僕は君と一緒に戦いたくはない。これから敵の本陣に乗り込む際に君に身勝手な戦い方では無駄に被害を増やすだけだ――」

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