明かされる想い 目覚める力6


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「愚かな事に惑星を無事に脱出した我々は一枚岩ではなかった……脱出した宇宙船の中でも抗争は続いたのだ」
「そんな……!」
「脱出した人々の二つの派閥が存在した。一つは脱出推進派、戦いに疲れ果て星から逃げ出そうと計画を発足したもの……
その代表が私、フースーヤとその弟クルーヤであった」
「フースーヤとクルーヤ……」
その響きにまたセシルの想いは揺らいだ。やはり自分は……
「そしてもう一つの派閥は戦いを続けていた者達、いわば戦いの果てに仕方なく星を追われたものだ。こちらの代表と呼べた者
がゼムスと呼ばれる男であった」
「ゼムス……」
「星が存在していた頃から対立していた我々は生き残り脱出した後も対立を止めることはできなかった。ましてや強引に進められ不安定
な状態の脱出であった。舞台を星から狭い宇宙船に変え戦いはより一層醜くなっていっていた」
「な……んだよ……」
「戦いが激化し人々の疲弊は深刻なものになっていた。積極的に戦いを推進していたゼムスにすらも疲れの顔が見えていた。焦った我々は
早く新天地を見つけようとしていたが中々上手くいかずにいた……」
「なんでそこまで行っても争いよ止める事が出来なかったんだよ!」
フースーヤの話が一段落したところでエッジが怒りを口にする。
「そこまでして争うなんておかしい話だぜ!」
「いえ違うわ……」
口をはさんだのはローザだ。
「私達だって……私達の住んでいた青き星だって似たようなものだわ」
否定の声は上がらない。
「原因があったとはいえ、バロンは軍事大国として各国へ侵攻した……反対の声も多かったけど、賛同した人達がいなかったわけでは
ないわ。そうじゃなくても私達は各国に分れて時に国同士で争い、時に人同士で憎しみあう時があったわ……フースーヤさん達の星と
全く同じわけではないけど、その星の人達を批判できるほどではないわ」
「そりゃ……そうだけどさ」
反論できずに口ごもるエッジ。
「でも……」
「でも私達は! お互いに許しあう事が出来る」
ローザが言おうとしていた事を引き継いだのはリディアだ。
「セシルだって。自分の運命を受け入れて変わることが出来た。ただ憎しみ合うだけでない、たがいに受け入れる事だって出来る。
その星の人達だって何か切っ掛けさえあれば……許し会う事ができた……かも……ね、セシル」
最後の方は少し自身が揺らいだのか、セシルに話を振る。
「そうだね」
無垢な少女の問いに淀みの無い返答を返すセシル。
「ふふ……」
フースヤの声に明りがともる。
「良い仲間を持ったなセシル。お主らの様なものがもっと我々の仲間にいれば、我々の星の運命は変わっていたのかもしれんな」
「はい」
「今となっては過ぎ去ってしまった事だがな……さて」
口調が再び厳しくなる、話の続きを始めるのだろう。

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