地上を救う者達9


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(巨人への侵入口は奴の頭部。人間でいう口の部分だ)
フースーヤの一声が作戦の全てであり、最終目標を示していた。
侵入口まで行って巨人を内部から叩く。それだけである。
そして目標を達成するための手段もひどく簡潔なものである、月の民の力で生み出した障壁で
巨人の猛攻を耐えて、一気に近づく……要は強行突破だ。
単純すぎる計画には考えるだけの時間を必要としないだけあって動き出すのも早かった、だが同時に考えられていない
側面があるのも事実だ。
セシル達が選んだ手段はいわば見切り発車的な要素が含んでいるのは間違いない。そして、成功する確率も決して高くない
それどころか失敗のリターンの方が高い――
「耐えれるのかっ……!」
相次ぐ巨人の迎撃行動によって月面船内部は激しい震動に見舞われていた。
幸いにもその猛攻がセシル達のいる場所に及んでいないのはバリアのお陰なのだが、無理にでも進むもうとするのならば
バリアを破られてもおかしくない状況だ。
巨人の攻撃が思った以上に激しかったのか? はたまたバリアの力が不足しているのか?
どちらにせよ、作戦の脆さが露呈してきたのだ。
「もう少しだっ! なんとか持ちこたえてくれ……」
セシルの不安と疑念に、言葉を帰すフースーヤ。
しかし、老人から出てきたのは確信ではなく願望であった。セシルだけでなく、フースーヤも危機を感じているのだろう。
見るとローザ達の顔にも不安の色が浮かび上がっている。
どうやら皆、同じ考えなのだろう。
(しかし……ここでひるむ訳には…終わるわけにはいかないんだ僕は……)
他の者に不安を拡散させないようにひとりごちる。
目の前のモニターはひるむことなく攻撃を続ける巨人の姿をただ鮮明に映し続けている。
(…………)
その光景を見ると弱い考えに浸食されそうに思いセシルが顔を伏せる。
(しかしこれは逃げだ……何か考えないと……ん――)
その時であっただろうか、先ほど目をそらしたモニターに写る巨人に対して何かが横切ったのは……

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