ff6 - 08 narche


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背中が痛い。
 何か尖ったものが右腕に当たっている気がする。
 そう思い、何度か腕を動かすが、そのたびに尖った石のようなものに当たる。
 どうやっても体のどこかに痛みが付きまとい、仕方なくティナは眼を開けようとした。
「ん?気がついたのか」
 すぐ傍からの声に驚いて、一気に眼が覚める。
 暗い。
 体を起こすと、ティナは岩の上に横たわっている自分に気付いた。痛いはずだ。
 まだ夜らしく、傍にはランプが置かれている。
「大丈夫か?」
 覗き込んでくる男は、ジュンと名乗った老人ではなく、若い男だった。先ほど追いかけてきた男達とは違うようだ。身につけているものが違う。殺気も悪意も感じない。逃げ切れたのだろうか。
(私…、助かったの…?)
 男は、息をついたティナを見て笑顔になる。
「モーグリ達に感謝だな。あいつらが助けてくれたようなもんだよ。あんた、ティナだよな?」
「…ええ、でも、…名前以外の、ほかの事を、よく、思い出せないの…前の事も、自分のことも…」
 正直、名前すら自信がなく、途切れ途切れに伝えると、男が怪訝な顔をした。
「…記憶がないのか?」
 潜めた声で訊かれ、静かに頷く。
「でも、時間が経てば思い出すって…」
 男はティナの顔を眼を凝らすようにして見詰めた。
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