ff6 - 21 figaro


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「お待ちなさい」

 鋭い声に振り向くと、声に違わず厳しい面持ちの老女がティナと兵士を睨んでいた。
「これは…神官長様」
 些か気を浮かせていた兵士は声を取り直し、深く頭を垂れた。ティナが自分もそれに
習うべきか迷っているうちに、老女はさらに言葉を詰める。
「そちらの女性はどなたです?」
 チラリとティナを一瞥してから、老女は鋭い視線を兵士に戻す。
「は。こちらは、エドガー様の…」
「あぁ! もう結構、聞いた私が馬鹿でした!」
 苛立たしい、うんざりだという仕草で頭を振る老女。そしてまたチラリとティナを見た。
「あなたはもう下がって結構です。他に仕事が無いわけでもないでしょう?」
「は……ですが、こちらの方のご案内を…」
「この方のことは私が責任を持ってお引き受けします。さあ!」
 凄みを利かされて、寡黙な兵士は足早に引き上げていった。どうやら神官長と呼ばれる
この女性は、ここではとても発言力のある人物らしい。
 ……でも、どうして?
 ティナはますます困惑するばかりだった。というのは、人の感情の機微に疎い彼女にも、
先程からちらちらとこちらを窺う老女の視線は、明らかに敵意のそれであると分かっていた
からだ。
 どうしてこの人は、怒っているんだろう?
「……それで!」
 二人きりになると、老女の口調はますます棘を帯びる。
「一体あなたはどこの街から連れてこられたのですか!?」
「え…?」
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