一節 モンク僧1


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ボブス山は世界でも有数の高い山であった。その険しい山は常に旅人の行く手を阻んでいた。
道と言えるものは、切り立った崖の間に縫っている狭い道だけであった。
それに最近のモンスターの多発も加わり、今ではこの山を通るものも少なく、ファブールのモンク僧が
修行のための山籠もりをする以外には人の姿は殆ど見られなかった。
そんな危険の巣窟とも言えるこの山を歩く四つの人影があった。
人影の内、二人は女性であった。一人は金髪の美しい女性、もう一人は黄碧色の髪が印象的な幼さの残る少女だ。
二人よりも先を行くかのように二人の男が歩いていた。一人は何処か気品の漂う整った顔の男、手には竪琴が握られている。
さらにその前ーー最前を歩く男がいた。顔は兜に包まれ見えない、全身に漆黒の鎧をまとっているその姿は見るものを圧倒させた。
「!」
最前を歩く男が立ち止まり腰に吊している剣に手を添えた。
「どうしたの? セシル?」
後ろを歩く少女が声をかける。
「リディア、静かに」
セシルがリディアの無邪気な声とは反対のやや深刻そうな声を返す。
「何!」
予想外の反応に少し驚くリディア。
「…………」
セシルは目配せし顎で前方を指す。そこにはモンスターがいた。
モンスターといっても普通のモンスターでは無かった。もしそうであったなら退けるまでである。
バロンでも暗黒騎士として無敵を誇ったセシルなら容易い事だろう。
だが今、目の前にいるモンスターは少しばかり特殊な事例であった。
空に浮く赤い球体に小さな手と大きな眼を付けたボムといわれるそのモンスターは決して強くない。
むしろ戦闘能力だけを取ってみれば弱い方である。しかしボムは追いつめられると体を爆発させ周りのものを道連れにする。いわば自爆というやつだ。
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