二節 剛の王国14


※上記の広告は60日以上更新のないWIKIに表示されています。更新することで広告が下部へ移動します。

「カイン、何故此処に……」
見間違う訳がない。目の前に立つ男は間違いなくセシルの友であった。
カインの行方をずっと気にしていたセシルにとって、今こうして彼の無事が分かった事に安心を覚えた。
しかしそれと共に一つ疑問が浮かび上がる。
今セシル達がいるのは戦場であった。相対する者はすべて剣を交え殺し合う……そんな場所である。
奇しくも、その場所で二人は対峙する形でお互いを見つめ合っていた。
「…………」
「カイン!」
沈黙を守り続けるカインに思わず駆け出そうとするセシル。
「よせ! セシル殿」
ヤンが引き留めるように肩を掴む。
「何故です! 向こうにカインが!」
「分かっているはずだ。何故彼が此処にいるのか」
今度はギルバートが諭すように言う。
「そう、おそらく君の友人は……」
「嘘だろ! カイン!」
そうであるあけがない。セシルは認める事ができなかった。
炎の舞うミストで交わした約束した。一緒にバロンを出ようと。
あの誓いは偽りであったのか?
「そう言う事だ。セシル……」
硬く閉ざされたカインの口がようやく開く。同時に手にした槍の矛先をセシルの方に向ける。
「そんな……カイン」
目の前が暗くなり倒れ込みそうな衝動を抑える。
「さあ、クリスタルを渡せ。此方としても無駄な血を流す事はしたくない」
「誰が!」
ゆっくりと歩を進めるカインの前にヤンが立ちはだかる。
「安心しろ。此方の兵は引き上げさした。この国の者に危害は加えん。
それにどのみちもう勝ち目はない。それはお前が一番分かっているだろう」
「う……」
ツールボックス

下から選んでください:

新しいページを作成する
ヘルプ / FAQ もご覧ください。