三節 Two of us24

『おい!』
『・・え?』
『お前、セシルっていうんだろ?』
『あ・・・・う・・うん』
『こんにちはっセシル。ねえ、私ローザっていうの、こっちはカインよ』
『・・こ、こんにちは』
『なんだよ、おとなしいやつだなぁ』





「・・ここは?」

 目を開けると、どこかの部屋の天井が映った。前に見たことがある壁の色だった。
 ここは確か・・そうだ。
「宿屋・・か?」
 周りにはいくつかベッドが見え、自分にも清潔そうな毛布がかけられていた。ベッドの
側には見慣れた自分の鎧が置いてあった。
 あたりを見渡しているうちに、ふと自分の足下に寄り添うようにして寝ている、
リディアの姿を認めた。
(看病・・してくれていたのかな)
 そっとリディアの頭を腕を撫でると、ちいさく寝息を立てた。疲れているのだろう、
そっとしておこう。
 次第に意識がはっきりしはじめる。セシルはまた天井に視線を戻した。

(・・あれから、どうなったんだろうか)

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最終更新:2007年12月12日 04:19
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