ff6 - 33 figaro


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 ロックは彼らの会談を無表情で眺めていた。極力感情を表に出さないように。自分を抑えていなければ、反射的に飛び出してしまいそうになったからだ。
 彼自身も帝国に対して良からぬ感情を抱いている。ロックだけなく、この世界に生きる人間ならば今のガストラ帝国を快くは思わないだろう。それくらい、奴らは暴虐の限りを尽くしているのだ。
 中でもあのケフカという男は帝国の悪しき部分を具現化したかのような男だ。いやらしく、ずるがしこく、他者を踏みつけることで満足を得る。
一国の主とはいえ、あんな男と立派に外交してみせるエドガーはある意味尊敬に値する。自分だったら、あの男のヒョヒョヒョ笑いを聞いた瞬間、反射的に拳を鼻面にぶち込んでしまいそうだ。
 そんなエドガーも、こちらに戻ってきた時は明らかに苦々しげな表情をしていた。ロックはその顔を見て不謹慎にも僅かに安堵した。彼だって、感受性豊かな一人の人間なのだ。内心では自分以上に腸が煮えくり返っているのかもしれない。
「気に食わない奴らだな」
「ああ、あの薄汚い面に新発明のドリルをぶち込んで黙らせてやりたいくらいにな」
 エドガーが軽い口調で冗談(あるいは本気かもしれない)を言ったので、二人は拳をつき合わせて小さく笑った。
 しかし、すぐにエドガーは真剣な表情に戻り、 真っ直ぐな目でロックを見た。
 それだけで彼の言わんとしていることが理解できた。
「奴ら、本気なのか?」
「明朝……早ければ今夜中だ。準備は万全を期してるが、念のため最終確認に入る」
 ぞわり。体内の血が騒いだような気がした。
「あの娘を頼むぞ」
 そういい置き、エドガーは振り向かずに背後の門を潜った。ロックは軽く頷き、一目散に走り出す。
 奴らが求める少女。ティナのところへ。
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