ファリス達が帰ってすぐに夜の帳が落ち始め、4人は焚き火を囲んで夕食をとっていた。
ファリスが(黒焦げにしないよう)弱いサンダーで痺れさせたところを仕留めた野鳥の肉と、
レナが帰り際に摘んだ食べられる野草と薬草で作ったスープだった。
「さて、ここらで俺達の旅の目的を確認したいんだが」
切り出したのはバッツだった。
「各クリスタルを管理する者に風のクリスタルのことを伝え、クリスタルのエネルギーを増幅する装置を止めてもらう、だよな」
ええ、とレナ。
「クリスタルが砕けてしまうと、風は止まり、水は輝きを失い、火の力は弱まり、土は痩せる」
「クリスタルは、文字通り世界の命ってわけだ」
レナが続けて言う。
「火のクリスタルはカルナック、水のクリスタルはウォルスが管理してるわ。まずはウォルスね」
「む?土のクリスタルは、一体どこに管理されておるんじゃ?」
その当然の疑問に、レナは口を濁した。
「それが、わからないのよ。だからもちろんエネルギー増幅装置も取り付けられていないはずだから大丈夫だとは思うけど」
会話を締めくくったのはファリスだった。
「とにかく目前の事を考えよう。まず明日はカーウェンに行き、そこからウォルスへわたる方法を探る。いいな?」
場の全員が頷いた。
夜の帳は完全に落ち、二人ずつ交代で見張りを立て、就寝することにした。
最終更新:2007年12月13日 03:52