二節 砂塵5


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「みつけたぞセシル!」
荒々しく開けられたドアの音が部屋中に漂う長い沈黙を打ち消した。
「!」
少女は突然の物音にびくんと体を震わせた。
「誰だ!!」
セシルはその声を聞くと反射的に武器をとりドアの方へ目を向けた。
そこには赤い鎧をまとった男が3人そして緑の鎧をまとった男が1人たっていた。
「こんな所にいたとわな!」
そう叫びながら緑の鎧の男が部屋に入り込んできた。
その男達の鎧にセシルは見覚えがあった。
「バロン兵……何故ここが!」
セシルは思わず疑問を口に出してしまった。
だがセシルのその疑問はすぐに解消された、さっきは男達に隠れて見えなかったが、
男達の後ろに宿の主人が申し訳なさそうにセシルをみていた。
「あなた……始めから僕のことを知っていたのか!」
「その通りだ、だがこいつらにおまえの場所を教えないつもりだったんだが……本当にすまない!」
主人は本当ににすまなそうにこちらを見ていた、よく見ると体中に抵抗したのか殴られた形跡があった。
彼としても彼等を此処に案内したには本意ではなかったのだろう。
「まってくれ!バロン王は……」
後に続く言葉がみつからない、ミストの事を洗いざらい話せば許してもらえるとは決して思っていない。
だがその時のセシルには他に言葉を発することができなかった。
「その王のご命令だ! ミストの生き残りのその子どもを引き渡せとな!」
「なんだって!?」
セシルは愕然とした。自分はたしかにバロン王に反旗を翻した、だが何故あの少女を引き渡さねばならないのだろう。
「何も知らんようだな、なら教えてやる。ミストの者は我々への協力を拒んだ。
そのため王はおまえとカインに指輪を渡しミストへむかわしたのさ、ミストの者を滅ぼすために。おまえは王にうまく利用されたのさ」
「!」
その男から語られた言葉に少女は今まで以上に震え上がった。
セシルは激しい怒りを覚えた。バロンの卑劣なやり口にもだが何よりも体よく利用されたあげくミストを滅ぼした自分にである。
「そういうことだ、さあその娘を渡せ!」
「ことわる!」
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