FF7AC Violators3


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―――知ってるのか?お前たちが見向きもしない所で、星痕を宿した子供たちが一日に何人死んでいるのか。
 「おい、聞いているのか!」
 ―――どれだけの苦痛と絶望を抱えて死んでいくのか、知ってるのか?
 「なんでこんなまねするんだ!」
 ―――その時、お前たちは何をしてくれる?
 「この子たちをどうする気だ!」
 ―――何もしてくれないじゃないか。それどころか、道端に転がった死体に触れるのも嫌がるじゃないか!
 「返して…子供たちを返して!」
 ―――助けてくれなかったくせに!哀れんでさえくれなかったくせに!お前らが!いまさら都合のいいことを、都合のいいことを言うな!!
 ヤズーの思考はそこで途切れた。目を血走らせながら、群集のほうを向いて光る左腕を掲げる。

 その瞬間、空気が変わった。
 記念碑を取り囲んでいた人々は、気圧されたかのように動きを止め、それまで上がっていた怒りの声がぴたりと止んだ。
 代わりに、広場のあちこちから、耳障りな低い獣の唸り声が聞こえる。
 訝る人々の耳に入ってきたのは悲鳴。次いで気味の悪い咆哮。
 群集の背後から何物かが突進し、形成されていた人垣が悲鳴とともに引き裂かれていく。
 どこからともなく狼のような姿のモンスターが現れ、広場に集まった人間を手当たり次第に襲い始めたのだった。

 誰かが一際大きな悲鳴を上げ、その場から逃げ出す。それを契機に、全体がパニックに陥った。
 あたり一帯が混乱に支配される。
 モンスターたちは無力な人間たちを追って広場を縦横無尽に駆け回り、後ろから飛びつき、踏みつけ、噛み殺していく。
 転んだ男の上にのしかかり、そこに何匹もよってたかって喰い殺した。
 他人を突き飛ばしてでも逃げ延びようとしていた人間に横から跳びかかり、太い前足でその頭を踏み砕いた。
 追い越しざまに脚に噛み付き、そのまま走り続けて引きずり回し、最後にはその脚を噛み千切った。
 淀んだ灰色のアスファルトの地面が、瞬く間に深紅に染め上げられていく。

 そこにあったのは一方的な殺戮だった。
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