変わる世界 交錯する言葉4


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エドワード・ジェラルダイン。自分を含めエッジと呼んでいる自分の息子を、彼は本気で困り者だと
思ってはいなかった。妻の言うとおり、時間が経てば、いずれはやって来る事なのだし、息子が王になること
に反対意見などは全く、心では安心しているはずなのだ。
だが、決して普段の素行が理想的だと言うわけでは無い為、無駄な心配をしているだけなのだ。一国の王とは
いえ、彼とて親としての心配といった感情は多少なりとも持ち合わせている。
「あやつが王になるのも、そう遠くないのかもしれんな」
王は妻にだけ話すといった感じで言った。最も、今この王の間には自分と王妃の二人だけしかいないのだが。
「どういう意味ですか?」
不思議と言った感じで王妃は聞き返す。
「うむ……」
「失礼します!」
夫婦の穏やかな会話を打ち切ったのはやや乱暴なドア音であった。
「大臣か」
「誠に」
「して何用か? 急ぎでも無ければなるべく穏便で頼むぞ」
部下へと注意を促す王の声は、先程までの王妃との会話に比べる鋭い。
「はい、実はエドワード様の事なのですが」
「エッ、エドワード王子がどうしたというのだ?」
「本当に……エドワード様は王になるつもりがあるのでしょうか……?」
「何?」
「ですから……王子はいつも何処かへと放浪しており、国政の事にもあまり関心がなさそうに見えるのです
ひょっとしたら……王になるつもりがないのかと」
「…………」
内容が内容なので、老齢の家老の口調はたどたどしい。
王は無言で言葉を待った。見ると王妃も彼と同じく神妙な顔となり、言葉を待っている。
「怖じ気づいたのではなどと言う者もおります、このまま王子に任せる事が本当に国としての未来になるの
でしょうか、ひょっとしたら怖くなったのではないでしょうか……そんな気持ちで王になってもらえば私も
困ります。この時勢です……他国とやっていけ――」
「そこまでにせいっ!!」
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