変わる世界 交錯する言葉5


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「ひっ!」
大臣は身じろいだ。
「よくぞそこまでの罵倒が出るなっ! いくら放蕩な輩とは言え、我が息子! 戯れ言はそこまでにして
もらおうか! 下がれぇ!!」
「はいぃぃ……」
王の逆鱗に触れた大臣は逃げるように扉へと手をかけようとした。
「待て」
「何か……」
まだあるのかといった様子の大臣は恐る恐る王へと振り返る。
「お前は誰だ?」
「は?」
「誰だと言っている」
「大臣です」
間が抜けた様子で問い返す。
「嘘を付け」
繰り出される王の言葉は最前、怒りを露わにした時とは違い、絶対零度の吹雪の様に鋭く冷たい。
そんな調子で淡々と繰り出される言葉は露骨な怒りの声以上に、人間には耐えられないものであろう。
「ですから……」
「もういい」
否、この時の王の言葉は見知った仲の者――人間に向ける言葉としてはあまりに気が無い。
「誰だと言っている!」
そう言い放ち、腰へと忍ばせた忍刀を大臣目がけて、投げつける。
エブラーナ忍者は忍術の他にも、武器に遠心力を付け、相手に投擲する技能にも長けている。
勿論、ただ投げるだけなら誰にも出来るが、忍者の腕から繰り出されるそれは通常の人間とは比べものに
ならない程の殺傷能力を秘めているのだ。
投擲する物には所謂、手裏剣と呼ばれる、専用道具もあるのだが、忍者にかかれば騎士達の使う剣、槍、果てや 魔導士の用いる、杖やロッドといった武器類も遠距離用武器と化してしまうのだから恐ろしい。
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