三節 山間16


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フシュルルル……
声とも呻きとも取れるその音がセシル達の耳に聞こえてきたのはーー
二人に追いつき、強い傾斜が連なる道を黙々と進んでいた時であった。
「パロム! 何か言ったでしょ!」
パロムの悪戯に思ったのかポロム振り向き彼を睨むように見やる。
「言ってねーよ」
「嘘おっしゃい。全く、びっくりするじゃない」
「本当だよ!」
「じゃあ、あんた意外に誰が」
「おい、やめんか」
言い争いを始めた二人をテラがやや強く制止する。
「テラ様」
「もうその辺にしておけ……喧嘩なんかしとる場合じゃないだろう。
この山を昇るには協力せぬ限りは無理じゃぞ」
「そうですけども……」
テラに諭され、ポロムはこれ以上は言うまいとばかりに身を引いたが
その様子はまだパロムを疑っている。
パロムも怒ったような目でポロムを睨んでいる。
「まったく」
テラは二人と出会ってから何度目か分からない溜息をこぼす。
「長老もこんな二人をお供につけるとはな。お前も苦労しただろ」
「確かに最初は戸惑いましたが。でも、二人共十分自分なりに頑張っています。
それにまだ子供ですよ、喧嘩をするなという方が無理ですよ」
「お前は……優しいんだな」
ちょっとばかり呆れたという様子でセシルを見やる。
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