三節 山間50


※上記の広告は60日以上更新のないWIKIに表示されています。更新することで広告が下部へ移動します。

若い男が知らせに行った後、すぐにでもセシル達は長老のいる館をへとまぬかれたのであった。
「お急ぎください……噂を聞きつけた方々が集まってくる前に」
セシル達を招待した女官は長老の元へ案内する途中に、そんな事を口走った。
当然、自分が期間するとは思っていなかった者も多いであろう。だが、自分はこうして帰ってきた。
多くの者は先程の男の様に驚くであろうし、実際にその目で本当かどうかを、確認したい人もいるであろう。
それでなくてもただ、興味本位でパラディンの姿を見たいと言う者もいるだろう。
もう少し時間がたつと、その趣の用件で神殿を訪れる者が後を絶たなくなるであろう。そうなればセシルは迂闊
に姿を見せることはできなくなる。
この女官の急げと言う言葉には、そういう意味が含まれているのだ。
「その姿……ご立派です。貴方も自身の中に、迷いを持っていたのですね。でも今は一切の迷いも感じられない。
とても良い表情をしていらっしゃいます」
最後にそう言い残して立ち去っていった。
「セシル殿……よくぞ試練を乗り越えた」
通されたのは神殿の祈りの間である。そこでは初めてあった時と同じように長老が一人佇んでいた。
「それとテラは……何処だ?」
あらかじめの報告を聞いていたのかテラが帰ってきた事を長老は知っていた。
セシル達を一瞥し、その姿が確認できなかった為、そう質問した。
「少し、神殿の中を見させて貰うと言ってましたよ。すぐに来ると言ってました」
「そうか……」
長老は珍しく、落胆した様子で肩を落とす。
セシルが試練をへてパラディンの資格を得た事も充分な話題であったが、テラの帰還もまた、
ミシディアの住人達にとっての重大な知らせであった。
テラはかつてはミシディアに住んでいた。パロムやポロムの弁によると相当名のたつ賢者として通っていた。
長老とも面識があったと見てもおかしくはないだろう。色々つもる話もあるのであろう。
ツールボックス

下から選んでください:

新しいページを作成する
ヘルプ / FAQ もご覧ください。