三節 山間61


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セシルは後に続く言葉を待った。
「これからは、これからは少しはあなたみたいな人でも理解していきたいと思います」
「そうか……」
「長老……いえ、父にもいろいろと諭されました。お前も変わらなければならないって。それが全て
分かったとは言い切れないですけど……」
彼女が父の事を話してくれるのはこれが最初であった。
「君は長老の娘だったんだね……」
「はい」
ゆっくりと、それでいて簡潔に応える。
「話してくれて有難う。じゃあ……行くよ」
「では」
今度はジェシーも引き留めなかった。そうしてセシルは去っていった。
短いやりとりであったが、お互いを理解しあうには幾ばくかの時間が必要であろう。
だから、これで良かったのだ。
向かう道は別方向。だがいずれ交わる時もくるであろう。その時には今とは違う何か別の言葉が出てくるかも知れない。
今のセシルにはこれだけで……充分であった。
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