四節 これから6


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堅牢な鎧を纏った兵士が一気に距離を詰めて、後方のテラ達に襲いかかろうとする。その様子は
正に、蹂躙するかのような勢いだ。
「みんな! 今助ける――」
遅れて加勢しようと踵を返し、歩を進めようとするセシルであったが、後方つまり先程までセシル
向き合っていた相手はそれを許すほど迂闊ではない。
すぐさま、振り返りヤンの攻撃に備えようとするがその時には既に寸前まで迫っている。
しまった――!
咄嗟に回避行動に移るが、あまりにも急すぎるため、セシルは大幅に体制を崩し、地面に腰をつく。
だが、予期していた追撃がこない。
「何故だ!」
スキとみなし、すぐに立ち上がり剣を握り直すが、疑問が潰える事はない。
「このまま倒してはつまらぬからな……だが、次はこうはいかんぞ」
理由はどうあれ、命拾いをしたということか。要は情けをかけられたというべきか。
「安心しろ、奴らには手を出させん」
そう言ってセシルの後ろへ顎をしゃくる。
釣られるかのようにして眺めた視線の先には、兵士達が大太刀を振るっている所だ。
「その為にお前の仲間達の相手をしてもらっている。これでいいだろう」
一騎打ち。第三者の加勢を許さぬのだろう。
「分かったよ……」
何時になく、神妙な声色でセシルは同意する。
ちらりとテラ達の様子を伺う。相変わらず兵士の強撃は圧倒されるばかりの勢いであるが、三人とも上手く立ち
回っているようだ。兵士は攪乱され、疲労の色が見て取れる者もいる。
だが、即座に唱えた微力の魔法では手にした大盾に空しく弾かれるだけだ。
強大な魔法を撃つには場所にも状況にも恵まれていない。決着には時間を有しそうではあった。
このまま上手く、凌いでくれ。
心の中でそう願い、ヤンに向き直る。
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