忍び寄る影(2)


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そのタイクーン城のある一室で、今、重要な会議が開かれていた。
出席者は五人。さほど広くない部屋のほとんどを占領するように長机が置いてあり、
一番奥にこの国を治めるタイクーン王が、
その左右に相対する形で大臣、及び外交、軍事、諜報の責任者が並んでいる。
その中で、諜報部の長官が立ち上がって各国の調査結果を読み上げていた。
「―――以上のように、やはりウォルスでも異変が相次いでいるようです。」
その報告を聞きながら、タイクーン王は誰にも気付かれぬよう細く長い溜息をついた。
年の頃は五十の半ば程、竜騎士としても名を馳せるその身体つきはガッチリとしており、
年とともに刻まれた皺が精悍な顔立ちをよりいっそう威厳に満ちたものとしている。
しかし、ここ最近の心労の為か、眉間に刻まれたそれは他のどれよりも深かった。
「それで、カルナックは?」
「は。密偵達の情報によるとモンスターの増加等、やはり似たような異変が起こっているようです。
 しかし、ここの所の不穏な動きは変わらず―――」
大臣達は深刻な表情で報告に聞き入っている。
ウォルスもカルナックも水や火のクリスタルを所持し、タイクーンと同じ様に古くから栄えてきた王国である。
そして今、同じような異変にみまわれている。
(分かりきった事だ。)
タイクーン王は心中でつぶやくと、机の中央に置いてある一通の手紙に目を落とした。

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