忍び寄る影(3)


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この手紙が届いたのは、もう二年も前の事になる。
差出人はシド・プリヴィア。世界最高の科学者であり、今起こっている問題を予言した人物。
そして、その原因となった装置を発明した人物でもある。
(いや………原因はクリスタルの力に頼り過ぎた我々の方だな。)
タイクーン王は自分の考えに一度かぶりを振ると、手紙の内容に思いを巡らせた。
そこには、このまま装置によってクリスタルの力を無理に引き出し続ければ、
やがてその力は衰え、最終的には砕け散ってしまうであろうと、
その過程で起こり得るあらゆる異変と共に簡潔な言葉で綴られていた。
手紙の届いた当時は、クリスタルの力は無限でありそんな事はありえない、
と誰もが一笑に付していた。
しかしここ最近の状況は、やはりシド博士が正しかったと証明している。
ふいにタイクーン王は立ち上がると、窓辺に近づいた。
タイクーン王の動きに気付いた長官が報告を止め、彼の主に目を向ける。
「陛下、如何なさいましたか?」
その問いには答えず、タイクーン王は窓の外へ目を向けた。
眼下では、クリスタルが安置されている風の神殿から吹く風を受けた風車が、
黄昏の中で弱々しく廻っている。

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