六節 双肩の意志6


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気付いた時の風景は先程と大して様変わりはしていなかった。まだ動ける。体の無事を確認し、辺りを見回す。
「みんな無事か!?」
一瞬、以前津波に襲われた記憶が思い出される。
ファブールからバロンへ向かう航路の際、魔物に襲われ、そのものの起こしたであろう津波に飲み込まれた。
結果、セシルは仲間と別れ、遠き地に流される事となった。苦い記憶が頭をよぎり、自然と仲間の安否が気がかりに思った。
「大丈夫だ!」
テラの強い声が返ってくる。見ればポロムとパロムも一緒だ。
(ヤンは……?)
「セシル殿……」
そう思い、新たに視線を逸らそうとすると、近くから自分を呼ぶ声がする。
「ヤン。良かった。無事か……」
「セシル殿は……大丈夫でしょうか?」
「ああ……僕はこの通り」
「違うのです……」
「え?」
体の無事を聞いてきたのだろうと思ったのだが……違うのか?
「あのものは王ではありませんでした……ならば本物の王はもう……」
それはセシルも承知であった。
「そして王を手にかけたのは、おそらくあの者でしょう……」
一息おいてゆっくりと告げる。
「セシル殿はそんな者、相手に戦えるでしょうか……という意味です」
おそらくは、最前のセシルが怒りを表したのを見て危惧したのだろう。
「此処は私達にだけ任しても……」
「いや、いい」
セシルはきっぱりと言った。
「そんな相手だからこそ自分で戦わなきゃいけないんだ。安心して……決して怒りに支配されたりは
しないから」
ヤンの心配する所はそこなのだろう。
「本当に倒すべき相手はまだ此処にはいない。それまでは」
「わかりました」
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