六節 双肩の意志14


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「お前には謀反の疑惑がかかっていたのだ。更には協力を拒んだミストを焼き討ちし、逃亡したとな」
「!」
シドの言葉はセシルに衝撃を与えるには充分すぎた。
「そんな! 第一、僕は死んだとみなされていたんじゃ!」
「その後、お前が死んだという話が入ってきたのだ。詳しくは語られなかったが逃亡中に野垂れ死んだと
皆は思っていたようじゃ。馬鹿げているだろう。上手く出来すぎているだろう……」
既に、王は――ゴルベーザは初めから自分をバロンへと復帰させるつもりは毛頭無かった。
これは承知していたが、ここまで周到に情報を操作し、刺客まで送ってきていていたのか。
「そんな荒唐無稽な噂ですらも儂やローザは信じかけていたのだ……それ程までにこの国は
荒んでおったのだ……」
少し間を置きシドが続ける。
「それでも何とか希望を取り戻し、お前の所へと行ったというのに……まさかそんな事に
なっていようとはな……情けない!」
最後の言葉は自分に言ったのだろう。
「ローザはな一度は生きる気力すら無くしたのだぞ! だが、彼女はそれでも立ち直って
お前を追ったのだ……」
語るシドは別段セシルを責め立てる口調ではなかった。それが無意味なのはシド自信も判っていたからだ。
「ローザ。君は……そこまで……」
なのに、カイポでの再会の時には全く辛さを見せなかった。
(ローザは何も言わなかった……話さなかったんだ!!)
わざわざ自分を追ってきた彼女がどのような理由を持っていたのか、どれだけ辛かったのか、
それを気にかける事があの時の自分には出来なかったのだ。
己の無神経さを、今は思い切り叱りたい気分であった。
「ローザ……」
猛烈に彼女へ合いたくなった。
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