六節 双肩の意志1


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玉座の間は、現在の城内の喧噪とは、無関係のように静かであった。
既にここを訪ねるものがいなくなって久しく、以前の謁見のように、数多くの
兵士が規則正しく並ぶ事もない。
そんな中、ただ一人だけがこの場に佇んでいた。
部屋の中央に備え付けられている玉座。その持ち主である者――バロン。
この国を治める者の名であり、近年その行動が民に不審を抱かせている者。
彼は、玉座の傍ら、高くなった場所から、天井近くに造られた窓から見え風景を
一望していた。
そんな静かな場所を打ち破る物音、唯一の入り口である、豪勢な鉄扉が開く音が部屋中に響き渡る。
「陛下!」
威勢良いかけ声と共に進入者が入ってくる。
「セシルか……」
向き直り、その者を見た王は、僅かな小声で名を呼ぶ。
「そうです! セシルです。あなたに話があって此処まで戻ってきたのです……
「…………」
激しく問いつめるセシルに対し、王は無言を貫く。
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