五節 忠誠と野心24


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「今の私には、そんな立派な格言をお前達に言うことすらできんよ……」
魔導士達を感銘させた教え。かつてはそんな事を言ったのか……既に.そんな事実はとうに失念してしまった。
そして、過去の自らの発言に驚かされることになろうとは思いもよらなかった。
それなのに……彼らだけには都合のいい事を教え込んでしまった。それに対して大層な自責を感じた。
何気ない一言が相手にどんなに多大な影響を与えるか。そして自分の発言に責任を持ち、最後までその
姿勢を貫く。困難な事だ。
そして今の自分は……
「だが! どうしても私には!!」
何の為だ! 娘の! アンナの為に此処まで……あの力! メテオもその為に!
その力を得るために自分は全てを手に入れた!
「テラ様……」
急な大声に魔導士達は揃ってたじろいだ。
「ああ……すまんな……」
「いえ……」
「あの、聞きたい事があるのだが?」
唯ならぬ雰囲気を覚って、その会話を中断しようとしてか、ヤンが魔導士に訪ねる。
「技師殿はおられぬのか?」
名前は知っていたが、ヤンとて初めて会うのだ。ましてやこの中から探すのは時間がかかりそうであった。
「そいつは……親方の事か」
声がする。魔導士達ではない。
「なら、此処にはいないよ……」
見ると、獄中の中の一人の青年だ。丁度、ヤンの部下達の中で最も若い者と同じくらいの年頃であろうか。
親方と呼ぶからには技師の一人だろうか。
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