吸血鬼


民話や伝説に登場する架空の存在で、ヒトや動物の血を吸う怪物。多くのフィクションにおいて題材として取り上げられてきた。一般に吸血鬼は、一度死んだ人がなんらかの理由により不死者としてよみがえったものと考えられている。現代の吸血鬼・ヴァンパイアのイメージは東ヨーロッパの伝承に起源をもつものが強い。吸血鬼の伝承は世界各地で見られ、ヨーロッパのヴァンパイアに加え、アラビアのグール、中国のキョンシー等がある。この場合、吸血鬼という名称がもちいられているが、人間の血を吸う行為はすべての吸血鬼伝承に共通するものではない。吸血鬼の個体としてはドラキュラが有名。




ワーム


ヨーロッパの神話や民話に登場する伝説の生物である。古くはWyrmやWurmともつづった。しばしば、脚を持たず蛇のようなドラゴンの一種を指すが、元々は大蛇を表す言葉である。なお、Wyrmに対して「ウィルム」や「ワイアーム」といったカナ名があてられていることもある。




半漁人


ヒトと魚類の中間的な身体をもつ、伝説の生物。

二腕二脚だが鱗やエラを持つなどの特徴があることから水棲人(すいせいじん)とも呼ばれ、英語ではマーマン(Merman)と称されることが多い。なお、上半身が人間、下半身が魚で脚のないものは人魚と呼ぶのが普通である。また、アマゾン川に生息するといわれる、上半身が魚、下半身が人間という形態のものは魚人と呼ばれる。




以下、怪物というかおばけというか、微妙なかんじのもの。妖精多発。





アズラエル


イスラム教の死の天使。全身の全てに人間と同じ数の目を持ち、それが開くたびに一人の人間が死ぬという。アラー神が最初の人間を作ったとき、その材料となる泥を彼が運んだ。



イクティニケ


インディアンのスー族に伝わる英雄。太陽神の息子であったが、父の機嫌を損ね天界を追われることとなる。地上に降りた彼は、インディアンの諸部族に戦い方を教えたという。



アイラーヴァタ


インドラの乗る 白い巨大な象。アイラーヴァナとも呼ばれ、大海から生まれたものという意味を持つ。伝承では太古の象は翼を持ち空を飛んだとされるが、呪いによってその翼を失う。



サラマンダー


火の精霊である火トカゲ。錬金術師のパラケルススによって、四大精霊の一つとされた。炎を食べ、体皮を再生させる。



ウンディーネ


美しい女性の姿をした水の精霊。人間の男性との恋愛譚も多い。一説には、心優しい女性が死後変身するという。



シルフ


いつまでも若く、美しい容姿の風の精霊。そよ風はシルフの声だといわれる。女性名詞でシルフィードとも呼ばれる。



ノーム


錬金術師のパラケルススによって定められた地の精霊。妖精であるドワーフやゴブリンもノームの一種だとされる。



トリグラフ


西スラブに伝わる、三つの顔を持つ軍神。黒い馬を聖獣とし、その背に跨る。西スラブの人々の信仰する神々には軍神が多く、トリグラフもその一柱であり、主神的立場でもある。



セドナ


イヌイット神話の海の女神。冥府の女王でもあり、人間を溺死させることに至高の喜びを感じている。



オベロン


シェイクスピアの戯曲「真夏の夜の夢」に登場する、妖精の王。



ティターニア


シェイクスピアの戯曲「真夏の夜の夢」に登場する妖精の女王。オベロンの妻。ローマ神話のダイアナ(月の女神)の通称が名の由来。



スプリガン


古代遺跡のある場所に出没し埋まっている財宝を守護する妖精。エルフに属するものの中で、最も醜いとされている。最近ではコミックのタイトルにも使われている。



ローラレイ


ライン河のほとりに棲む岩の妖精。ライン河に響きわたる、ローラレイの美しい歌声。この歌声に聞きほれ、魅入られた者は河に飲み込まれ溺れ死ぬとされる。



ダンタリアン


全ての生き物の思考が書かれた本を持つ地獄の公爵。



ルゲイエ


眠らない子供の眼に目薬のようにミルクを差し、眠らせる睡魔。



ドワーフ


北欧神話に登場する、神々の鍛冶屋。北欧ではドヴェルグと呼ばれる。数々の名剣、名槍を作り上げ、神々に献上した。ときにはオーディン神の妻フリックの髪やトールのハンマー(ミョルニル)なんかも作ったりした。



猩々


中国に棲む猿に似た怪物。人の言葉を理解し、未来を予知できた。叫び声は犬、または子供の泣き声に近い。酒好き。猩々の肉は珍味とされ、食べると足が速くなるという。宮崎監督の映画「もののけ姫」にも登場している。





ドゥン


ヒンドゥー教の地母神カーリーの化身であるドゥルガーが乗り物とした、聖なる虎、或いは獅子。鋭い爪と牙を武器に、悪魔と戦うドゥルガーを助けた。一説にはヴィシュヌの化身とされる。



火烏(かう)


古くから中国では太陽にカラスが棲むといわれ、そのカラスのことを火烏と呼んでいた。火烏には三本足があるとされ、太陽を運ぶ役目を担っていると考えられた。



イシュタム


マヤ文明の自殺の神。自殺した死者を楽園へと導く。



バグス


イギリス・ウェールズ地方の民間伝承にて、親の言うことを聞かない子供を食べるというゴブリンの一種。



ゴッギー


巨大な毛虫の姿をした、子供部屋の悪魔。果物を盗み食いするしつけの悪い子を食べてしまうという。



ピュートーン


ギリシャ神話の大地母神ガイアから生まれた、黒く巨大な蛇神。類希なる予言と神託の能力を持つ。



バロール


ケルト神話に登場する巨人族の首領。ひとにらみで人の命を奪う邪眼を持つ。巨人族とともにアイルランドの支配を企む。



デミウルゴス


キリスト教のグノーシス主義の中で唯一神を名乗る存在。



雲外鏡(うんがいきょう)


千年以上経った古い鏡の妖怪で、夜中にこの鏡に姿を映すと魂を吸い取られる。中国の妖怪だが、日本にも渡ってきている。



ペガサス


背中に羽の生えた馬。英雄の乗り物としてよく描かれる。よく似ているがユニコーンとは別物である。





ユニコーン


額に一本の角を持つ馬。ペガサスと違い、空を飛ぶことはできない。ユニコーンの角は万病に効く薬とされる。また、ユニコーンは清らかな乙女の前にしか姿を見せない。



獏(ばく)


中国の妖怪。人の見る夢を食べる。楽しい夢を見ている人には、悪い夢を吹きかけ、安眠を妨げる。同じような魔物に夢魔(インキュバス)がいる。



シームルグ


ペルシャの霊鳥。英雄ザルを山中で拾い、立派な青年に育て上げた。ペルシャでは鳥類の王と呼ばれ、敬われている。中国の鳳凰同様、不死永生の聖鳥とされ、シームルグの出現は名君や英雄の出現を意味するといわれる。





スピンクス


基本的にはスフィンクスと同義。人の顔に獅子の胴体、鷲の羽を持つとされる。「朝は四足、昼は二本の足、晩は三本足で歩くものは何か」という有名な謎を人々に問いかけ、答えられないものを殺して食っていた。しかしある時この謎に答えるものが現れたため、スピンクスは自らを恥じて死んだという。





ロビン・グッドフェロー


悪戯好きの妖精。「真夏の夜の夢」に出てくるパック(恐らく「ベルセルク」の妖精パックもここからきているのだと思うのだが)と同一視されることが多い。あのピーター・パンのモデルでもあるとされる。





屍魔


いわゆるキョンシーのこと。キョンシーといえばドラキュラの中国版のようなイメージがあるが、本来はどちらかというとゾンビやミイラの類であり、死者の死体が腐らずに残り、動き出したものとされる。この妖怪に息を吐きかけられると死んでしまう。





麒麟(きりん)


中国において仁愛を司るとされる瑞獣。鹿に似た姿をしていて、麒麟が現れると吉兆の印とされ、その王朝は末永く続くという。





ドラゴン


ゲームでもお馴染みの火を吹く怪獣。一般に、西洋では鋭い爪と牙とを持ち人を食らうもの、悪魔の化身というようにとらえられる。その証拠に、西洋のドラゴンについている羽は蝙蝠のそれである。しかし、東洋の龍は神の使いと崇められることが多く、翼で空を飛ぶので無く天を駆けるとされる。





ザッハーク


その昔暴虐の限りを尽くした王。その祟りか、両の肩から蛇の頭が生えてくるという奇病に犯される。悪魔に唆されてその蛇に人間の脳を食わせたりなどし、とうとうその姿も禍禍しいものになってしまった。最後には倒される。





吸血鬼


ドラキュラ、バンパイアなどとも言われる。人の生き血を吸うことでその体を動かしている、生きた屍。血を吸われた人は自分も吸血鬼になってしまうという。蝙蝠に化けたり煙状に体を変化させたりすることができ、どんな邸にも簡単に忍び込める。にんにくと十字架が苦手。太陽の光を浴びると灰になってしまう。また、吸血鬼を倒すには、心臓に銀の杭を打ち込むと良いとされる。
最終更新:2008年08月04日 20:11