稲葉山の脱獄騒ぎ 烏とともに消えた男
間一髪で全滅は免れた 男を止めようとした結果だった
屍に埋もれた城を笑うように 置手紙が置いてあった
水色桔梗と血染めの紙に
「私は生を謳歌しますよククク」と書いてあった

青年は帰蝶が好きだった 帰蝶は彼の安らぎだった
黒き魔王の闇の下 それは真っ赤に輝いている

青年は烏が好きだった 烏の名前は九郎丸
九郎丸と帰蝶と 戦場を見ている時だけが幸せだった

ホーイ帰蝶 夕焼け色に
九郎丸と僕を照らしていて

青年と烏の次の犯行は 天下の大きな安土城
当代きっての大魔王 織田上総介信長が住んでいた

城内に火矢を射かけ 謀反は大成功と思われたが
魔王に見とれていた青年は 天守閣もろとも火に消えた

ホーイ帰蝶 夕焼け色に
九郎丸と僕を照らしていて
ホーイ九郎丸
どこまでも行こうよ 流れてく雲の燃え落ちても

薄れてく意識の中で青年は カラカラ回る走馬灯を眺めていた
脳裏にはいつかの光景 過ぎ去ったいつかのこんな光景を観た

住みなれた街を捨て 少年と烏が行く
背中にしょってる真っ赤な大鎌 最初に殺した民の嘆き

ホーイ帰蝶 夕焼け色に
九郎丸と僕を照らしていて
ホーイ九郎丸
どこまでも行こうよ 流れてく雲の燃え落ちても

どこまでも行こう この戦場を抜け
真っ赤に輝く あの丘まで

ホーイ帰蝶 夕焼け色に
九郎丸と僕を照らしていて


元ネタ:サボテンとバントライン/筋肉少女帯

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最終更新:2007年04月21日 17:33