イグアナ (Iguana) は、有鱗目イグアナ下目の中の、定義のはっきりしないグループ。
カリブ諸島に住んでいたタイノ族の言語であるタイノ語で、
グリーンイグアナ (Iguana iguana) をイワナ (Iwana) と呼んでいたのが語源である。
これがスペイン語に入りイグァナ (Iguana) となり、
カール・フォン・リンネがグリーンイグアナ属の属名とグリーンイグアナの種小名に採用した。
最も狭義には、語源的には本来のイグアナであるグリーンイグアナ1種を指す。
やや狭義には、学名がイグアナ (Iguana) でありグリーンイグアナが模式種となっている
グリーンイグアナ属(イグアナ属)を指す。学名を翻訳しない欧米では、
「イグアナとは学術的にはグリーンイグアナ属のことである」という認識が強い。
やや広義には、グリーンイグアナ属が模式属となっているイグアナ科(かつてはイグアナ亜科と呼ばれた)を指す。
ただし、和名にイグアナを含まないチャクワラ属は除くこともある。
チャクワラ属以外のイグアナ科の種は名前にイグアナが入っており、
外見や生態も、狭義のイグアナであるグリーンイグアナ属に(チャクワラ属を含め)よく似ている。