コアラ(Phascolarctos cinereus)は、哺乳綱フクロネズミ目(有袋目) コアラ科の動物。
別名コモリグマ、フクログマ。生息地オーストラリアには天敵がいないため、木の幹につかまったまま何時間も動かない。
体長60-85cm程度、ずんぐりとした体型で、体毛は厚く柔らかい。
頭部は大型。外耳は小さいが周囲の体毛が長いため大型に見える。
樹上生活に適応しており、手足には鋭く長い爪のついた5本の指をもつ。
そのうち、第1指と第2指を他の3指と対向させて木の枝などをつかむことができる。
指には指紋がある。
コアラの習性はナマケモノに似ている。主に樹上で生活するが巣は作らない。
地上に降りることは稀だが、木から移動する際に稀に地上に降りることもある。
動作は緩慢で、特にメスは昼間、ほとんど動かず、眠っていることが多い。
食性は草食性で30種程のみのユーカリの葉や芽を主食とする。
ユーカリの葉は消化が悪く、さらに毒素が含まれているため、一般に動物の餌として適さない。
しかしコアラは、盲腸で発酵させることでユーカリの毒素を分解し、消化吸収することができる。
コアラの盲腸の長さは2mで哺乳類では最も長い。
この様にしてまで主食としているユーカリの葉であるが、
栄養に乏しく活発な行動をするまでエネルギーを得ることができない。
このため、一日のほとんど(約20時間)を眠って過ごすことで、エネルギーを節約している。
水分はユーカリの葉からのみ摂取し、地上に降りて水を飲むことはまずない。
コアラは先住民の言葉で「水を飲まない」を意味する。
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