読み うし
<前説>
ウシ(牛、英
Cattle)は、哺乳綱ウシ目(偶蹄目)ウシ科ウシ亜科の動物。野生のオーロックス(絶滅)をもとにして、新石器時代に西アジアで家畜化されたと考えられる。
広義の「ウシ」は、ウシ亜科(反芻亜目) Bovinae
に属するすべての動物、すなわち、アフリカスイギュウ属、アジアスイギュウ属、ウシ属、バイソン属などの動物の総称であるが、狭義には特に家畜種のウシ Bos
taurus を指す。 その中間に、家畜牛と、バンテンなどの野生牛を含むウシ属 Bos の総称としての用法がある。
以下ではこのうち、家畜ウシについて解説する。ウシと比較的近縁の動物としては、同じウシ亜目(反芻亜目)にキリン類やシカ類、また、同じウシ科の仲間としてはヤギ類、レイヨウ類などがある。
特徴
ウシは4つの胃をもち、一度飲み込んだ食べ物を胃から口中に戻して再び噛む「反芻(はんすう)」をする反芻動物の1つである。実際には第4胃のみが本来の胃で胃液が分泌される。
第1胃から第3胃までは食道が変化したものであるが、草の繊維を分解する細菌類が常在し、消化を助ける。ウシの歯は、雄牛の場合は上顎に12本、下顎に20本で、上顎の切歯(前歯)は無い。そのため、草を食べる時には長い舌で巻き取って口に運ぶ。
鼻には、個体ごとに異なる鼻紋があり、個体の識別に利用される。
家畜
・農耕を助ける貴重な労働力であるウシを殺して神への犠牲とし、そこから転じてウシそのものを神聖な生き物として敬うことは、古代より非常に広い地域と時代にわたって行われた信仰である。現在の例として、インドの特にヒンドゥー教徒の間で、ウシが神聖な生き物として敬われ、食のタブーとして肉食されることがないことは、よく知られている。
・牛が釘などを食べた場合に胃を保護するため、磁石を飲み込ませておく事もあるという。
・スペイン・ポルトガルといった国においては、闘牛として人(闘牛士)との闘いの興行を行っている。
・日本を含めた東洋の一部の国々においては、牛同士の闘いを闘牛として興行を行っている。
・アメリカ合衆国においては、暴牛の背に乗る競技(ロデオ)も存在する。
by くま
最終更新:2008年09月02日 04:35