ヘビ(蛇)は、爬虫綱有鱗目ヘビ亜目(Serpentes)に分類される爬虫類の総称。
ワニ、トカゲ等に比べて、ワシントン条約上取引可能な種が数多くいる。
ヘビ亜目 | |
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ダイヤガラガラヘビ |
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分類 | |
目 | 有鱗目 |
亜目 | ヘビ亜目 |
目次 |
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1.分布 2.形態 2-1.胴と尾の区別 2-2.顎 3.生態 3-1.食性 3-2.繁殖 4.進化 5.毒 6.人間との関係 7.飼育 |
南極大陸を除く全大陸。
最大で10mにもなるアミメニシキヘビ、オオアナコンダや、
全長10cm程度のメクラヘビ類など様々な種類がいる。
世界最大の毒蛇はキングコブラだと言われており、その全長は5m以上にもなる。
胴体には肋骨があるが尾にはないため、
骨格を見ることにより、胴と尾の境界を区別することができる。
通常顎を外して獲物を飲み込むとされているが、
実際には顎の関節は2つあり開口角度を大きく取ることができる。
森林、草原、砂漠、川、海等様々な環境に生息する。
変温動物なので、極端な暑さ寒さの環境がでは休眠を行う。
動物食、主食はシロアリ、カタツムリ、ネズミ、魚類、鳥類等種類によって異なり、
大型種ではシカやワニ等を捕食することがあり、ヒトを捕食することもある。
体温を保つ必要がないため、食事の間隔は数日~数週間程である。
捕食のときは
・噛み付いて強引に咥え込む
・長い身体で巻き付いて締め上げ窒息させる
・毒蛇の場合毒を注入して動けなくする
等の方法がある。
卵生、卵胎生、胎生の種がいる。
四肢が退化している。
その他の特徴からトカゲ類から進化したと考えられている。
水中や地中で抵抗になる四肢、外界からの音が少ないため耳、鼓膜が進化したと思われる。
四肢が退化していても運動能力は低下せず、
むしろ細長い身体を活かして様々な場所を利用できるようになったとも言える。
具体的な移動方法
・蛇行
・腹筋を動かしての直進
・上半身を移動する方向へ持ち上げた後下半身を引き寄せて横這い 等
有毒な爬虫類の99%以上はヘビである。
しかし全世界に3000種類ほどいるヘビのうち実際に毒を持っているのは25%程度であり
このうち人命を奪うほどの強力な毒をもっているのはさらに少数である。
出血毒
クサリヘビ科に代表される毒。
消化液(唾液)が進化したもので、身体の各部に皮下出血を起こし、組織を破壊されて死に至る。
蛋白質が消化されたために起こる症状。
神経毒
コブラ科の構成主にみられる毒。
中枢神経を冒して噛んだ動物を麻痺状態にして捕食する。
出血毒、神経毒両方の作用がある強毒種もいる。
毒蛇に噛まれたときは血清による治療が必要になる。
動き方や容姿から「きもちわるい」という印象を持たれる事が多く、
毒蛇等は人命を奪うこともあるため畏怖の対象となることもある。
その反面、脱皮をすることから「死と再生」を連想させること、
長期間エサを食べなくても生きていける生命力などにより、
古来より「神の使い」などとして各地でヘビを崇める風習が発生している。
日本でも白ヘビは幸運の象徴とされている。
あまり活発的ではなくとぐろをまいていることも多いため
全長よりも小さな規格のサイズのゲージで飼育できる。
体系の太い種等もいるため、その種にあわせたゲージが必要となる。
近年は冷凍のマウスが専門店等で販売されているので、
種によっては飼育しやすくなったといえる。
しかし、体系が細いため脱走に気をつけなくてはならない。
神経質な種が多いため、環境の変化、ストレス等で拒食することもあるので注意が必要だ。
作者:黒