千休さん

ギャグマンガ・千休さん

設定

いつの時代やら…京の都に程近い千国寺には、天皇の落胤を自称するあやしい小僧・千休がいた。彼は将軍や晋右衛門の持ちかける難問を、手下の石尊(セキソン)や玉井(ギョクセイ)とともに、とんち(へ理屈)や有無を言わせぬ暴力で次々に解決するのであった。

登場人物

千休
…自称・天皇の落胤の小僧。とんちと称し、屁理屈によって人をまるめこむのが得意だが、それで納得しない者には実力行使も辞さない。冷酷で、横暴な性格。米出屋・我流遜の直垂を愛用するブランド志向で、安い直垂を着用する晋右衛門らを見下している。口癖は「千休み千休み」。好物は焼き鳥。ストーリー中盤には寺を出て瓦版を書くことになる。終盤には結婚するが、式に石尊は招かれない。

晋右衛門
…毎回、将軍がもちかける難問をもって千国寺に助けを請う下級武士。ヘイスティングス的な位置づけの人物。もうボロボロの混裟や無印の直垂を着用していることでたびたび千休にばかにされる。那須家の妙姫にあこがれをいだくが、一度も話しかけたことはない。口癖は「たたっ斬ってやる!」好物は焼きそば。ストーリー終盤には寺子屋に勤務し、人気を博す。

石尊(セキソン)
…千国寺の小僧。千休の先輩のはずが、いつもあごで使われてしまう。絵を好み、夜な夜な、異常なまでに巨乳の女人の裸体を描いていることにより、現実の女人には気持ち悪がられ、いつもふられている。絵を晋右衛門らに酷評され、怒ることもしばしば。融通がきかず、理屈は好きだが論理性のかけらもない。一人称は「わし」二人称は「おぬし」。ストーリー中盤の沖縄編ではたらいに乗って一向について来て、野宿する。サブキャラのようでいて、実は登場期間が最も長い。

玉井(ギョクセイ)
…千国寺の小僧。顔はおもに橋爪功に似ている。比較的温厚で、この漫画では数少ない常識人風ではあるが、じつは異常なまでに絵物語を蒐集するオタク。特に機械検非違使ものの漫画の評価をめぐって、晋右衛門と対立する。内心、間違っても晋右衛門のようにはなりたくないと思っている。好物はじゃこ天。千休や晋右衛門がいなくなるストーリー終盤には主人公格になる。

吉悠(アゴ)
…千国寺の小僧であったが、ストーリー序盤で破門され、行方不明となる。プライドが高く、千休らにばかにされ、激怒することが多かった。後に、猛牛応援団を詐称し、猛牛についての読本を出版していたことが判明。

田新(デンシン)
…千国寺の小僧。千休の後輩。男前だが、男前である自分に酔っている節がある。反幕府思想者で、千休や晋右衛門に自己批判を要求する。任侠に篤く、力仕事を好む。ストーリー中盤に登場。終盤には玉井とはげしい心理戦を展開する。

雅博(ガハク)
…名門・灘僧院を出た破戒僧。千休らの先輩にあたり、登場人物の相談役となる。無幕府論者で、反幕府論者の田新とは仲が悪い。しばしばとんでもない振る舞いをし、晋右衛門らをやきもきさせる。ストーリー中盤に登場するが、終盤にはやはり寺子屋に勤務し、登場回数が減る。

越中屋
…腹黒い商人だが、儲けるのは下手。口癖は「誰か俺に一億文くれねえかな。」ストーリー序盤のみ登場。

天皇(ヒロヒト)
…この時代とは別の時代からやってくた。その時代ではもっとも業の深い、ヒゲ、メガネ、猫背がトレードマークの男。千休の父であることは否定している。戦犯はのがれたものの、晋右衛門、雅博、田新らには戦犯扱いをうける。植物研究と称し、千国寺の庭を踏み荒らし、怒られる。口癖は「どう?」「あ、そ。」「朕思うに…」。

概要
この物語はもともと千休さんがさまざまな事件をへ理屈や暴力で解決してしまうナンセンス・ギャグとして始まったが、中盤以降、「千休さん」という名前でありながら、人物それぞれの道中を追う群像劇となる。ギャグマンガの体裁をとるので、毎回、オチは「石尊全裸オチ」「玉井の家の夢オチ」「ヒロヒトの妄想(八紘一宇)オチ」などで終わる。
終盤には序盤のメインキャラであった千休や晋右衛門の登場が減り、玉井や田新、石尊らによる異常に長い論争が続く。そうしてこれら自体が夢か現実かわからなくなってくる。

章立て


第1話 おれは天皇の落胤だよの巻
第2話 将軍の難題の巻
第3話 天皇・ヒロヒト登場の巻
第4話 石尊の恋の巻
第5話 玉井の巻
第6話 越中屋のかなわぬ夢の巻
第7話 妙姫の巻
第8話 石尊の恋・ふたたびの巻
第9話 吉悠の破門の巻
第10話 千休の恋の巻
第11話 石尊の恋・またまたの巻
第12話 コマネチ!の巻

  ↑ここら辺まで、千国寺が舞台に千休、晋右衛門、石尊、玉井らがおりなすナンセンスギャグだった。

第13話 石尊が全裸に!の巻
第14話 越中屋・春の夢の巻
第15話 破戒僧・雅博の巻
第16話 晋右衛門の巻
第17話 田新の巻
第18話 悲しみの果ての巻
第19話 風に吹かれての巻
第20話 孤独な旅人の巻
第21話 四月の風の巻
第22話 今宵の月のようにの巻
第23話 コマネチ!2の巻

  ↑「石尊が全裸に!」はこれまでのギャグ路線の終焉を思わせる、趣深いエピソードとなる。そして「悲しみの果て」以降、主人公たちは旅に出る…舞台は千国寺を離れ、沖縄へ。「コマネチ!2」で一旦連載が終了する。

第24話 帰ってきた千休さんの巻
第25話 石尊、またまた全裸に!の巻
第26話 さよなら、千休さんの巻
第26話 久しぶりの石尊の恋の巻
第27話 玉井の激怒の巻
第28話 玉井の家の巻
第29話 玉井の弟の巻
第30話 晋右衛門の訴訟の巻
第31話 晋右衛門の敗訴の巻
第32話 石尊の旅の巻
第33話 石尊、博多の失恋の巻
第34話 石尊の帰還の巻
第35話 石尊の転向の巻

 ↑「さよなら千休さん」で千休が信州に旅立ち、以後はゲスト出演のみとなる。「玉井の激怒」~「晋右衛門の敗訴」までは一連のエピソードで、夢と現実が複雑に交錯する名作で、ファンの間では玉井五部作といわれる。「石尊の帰還」「石尊の転向」では石尊が天皇と手を組み、石尊がダーク・サイドにとりこまれるさまを描いている。

第36話 晋右衛門の失踪
第37話 田新と石尊の巻
第38話 玉井と石尊の巻
第39話 玉井と田新の巻
第40話 桑田の巻
第41話 石尊、久しぶりに全裸の巻
第42話 石尊、最後の挨拶の巻
第43話 石尊の新たなる挑戦の巻
第44話 石尊、夕陽に死すの巻
第45話 石尊の星光る時の巻

 ↑「晋右衛門の失踪」から晋右衛門が登場しなくなる。「石尊、久しぶりに全裸」~「石尊の星光る時」は一連のエピソードで、石尊五部作といわれる。

第46話 石尊5つの誓いの巻
第47話 石尊兄弟を超えて行け!の巻
第48話 石尊の首がふっ飛んだ!の巻
第49話 石尊の母は太陽のようにの巻
第50話 晋右衛門家の犬の巻
第51話 千休の結婚の巻
第52話 軽井沢の巻
第53話 石尊の休日の巻
第54話 石尊の告白の巻
第55話 石尊失格の巻
第56話 玉井の季節の巻
第57話(最終回) 立った!石尊が立ったの巻

 ↑終盤にかけて、夢と現実が複雑にからみあうエピソードについていけなくなる読者が多くなり、次第に投げやりな展開が多くなるが、最後の「石尊の休日」~「玉井の季節」までの緊迫した論争は、他に例をみないものであった。それだけに、最終話の下ネタオチには不満をもらすファンも多い。

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コメント

  • そのままやないか。それにしても越中屋・・・。懐かしい。 -- gyoxay (2007-12-27 14:55:31)
  • セキソンのところの「理屈は好きだが論理性のかけらもない」 -- 名無しさん (2007-12-27 15:25:47)
  • ↑は今日の奴の日記を見ればまさに、という感じではないか。 -- 名無しさん (2007-12-27 15:26:36)
  • 続のほう、コメントができない。 -- gyoxay (2007-12-27 23:25:58)
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最終更新:2007年12月29日 18:28
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