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無尽蔵のマグネシウム資源とリサイクル

2025年には30億人が水不足
私たちは、一人当たり年間500トンの水を使っています。このほとんどは、農業・工業用水です。30億人分は1.5兆トンですが、この15%を海水の淡水化で賄おうとすると、日産20万トンの淡水化プラントが1500基必要です。これに要する電力は、全世界の電力使用量の半分にもなります。この問題を解決するために、私たちは省電力の淡水化プラントと、それを駆動するエネルギー源の開発を行っています。

海水からマグネシウムを 海水中には1800兆トンのマグネシウムが眠っています。これは石油5万年分です。海水の淡水化と同時に、マグネシウムを取り出すことができます.。さらには、これを燃料とした電池、エンジン、発電機を開発しています。こうして、使われた後排出される酸化マグネシウムMgOは太陽光励起レーザーによって元のマグネシウムに戻ります。

太陽光励起レーザーによるマグネシウムの再生
 
マグネシウムを用いた革新的エネルギー貯蔵
私たちは、マグネシウムを用いたエネルギー貯蔵を提案します。マグネシウムを水と反応させるとモル当たり86キロカロリーの熱と水素を発生します。この水素を燃料電池として使用したり、水素燃焼エネルギー58キロカロリーを使うこともできます。反応生成物である酸化マグネシウムは、太陽光や風力などの自然エネルギーを用いてマグネシウムに戻すことができます。これにより、安定供給の難しい自然エネ ルギーを貯蔵することができるのです。 

なぜレーザーが必要?
酸化マグネシウムの還元は、4000度という高温を必要とします。ただ太陽光を集めたり、単なる電気エネルギーでは、このような高温を達成できません。レーザーによって容器全体を暖めずに局所的に高温を実現し、効率よい還元を可能としました。