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猩々の雫 ◆zreVtxe7E6氏


この男、村岡隆は絶望の淵に立たされていた。
 開始早々に所持品を全て奪われ…。行く先々で散々な目に遭い…増えていくのは誓約書と言う名の足枷ばかり。
そして、今。
その足枷を解く、唯一のチャンスにも勝負に負け続け、流れを失った村岡には何の意味ももたらされ無かった。

黒崎に嘆願をしてから約20分…。時間と言うものは実に律儀な物で…確実に、その針を進めて行く。
遠の昔にその20分を使い果たした村岡は、100万円のチップを上乗せし、更に30分の猶予を得ていた。

が、しかし…。
 「どうして…どうしてざんすか…っ!!黒崎さばぁぁああっっ…!!」
本当の最後…。
生と死さえも左右するであろう、この期に及んでも、黒崎からの返答はまるで皆無だった。

 「ワシに…死ねと…そう…仰るざんすか…!?それは余りにも…酷い……っ」
呪う…!自身の完膚無きまでの不運を…!
そして、何の反応も見せぬ黒崎を…!

 「時間だ…即刻立ち去れ…!!」
無情にも響き渡る、黒服の声。
しかし、村岡には素直に応じられるだけの心の余裕は残されていなかった。

 「黒崎様っ…!!どうか…どうか…お慈悲をっ…!!」
その場に膝を付き、床に頭を擦り付け懇願…!!
引き剥がしに掛かる黒服を諸ともせずに、村岡はその額を床に叩き付けた。
当初は呆気に取られていた黒服。
しかしこのままにもして置けず、村岡の後ろに回り込み、身動きが取れないよう羽交い締めにし、その身を拘束した。

 「アンタ…死にたいのか…!首輪が爆発する前に早く立ち去れ…っ!!」
村岡の顔色がみるみる失せていく。後ろからでも分かるくらいに、急速に…。

 「うぐっ…!!がっ…!ぐぅっ…しかし…けど…でも…っ!!」
最早言葉にすらならぬ羅列を吐き出し、尚も抵抗しようとする村岡。黒服の願いや虚しく、もう冗談では済まされない状態に陥っていた。

金もなく、5分以上ギャンブルルームに留まってしまったのだ。金で払えぬ以上、その身で精算する他無い…。

 『ククク…何か問題でも起きたかね…?』

それは、諦めかけていた天の声。
唐突に…突然に響く、希望の福音…。


――――――

 『ククク…ッ!!クカカカッッ…!!!!』
この小一時間…。村岡にとってはあっという間に過ぎ去った時間に思えたが、実は意外に長いもの。
 少なくとも、この男…兵藤和尊にとっては実に劇的…且つ、充実した物であった。
驚喜に狂った笑い声とも、奇声とも付かぬ声を高らかに上げ、その実感に存分に浸っている。

黒崎…っ!!良いぞ…実に…愉快っ…!!
宣戦布告までしてきたのだ…。それなりの…覚悟も自信も…あると言う事…!!
ワシは…そう言った輩の鼻を…根本からへし折るっ…!!
 『クゥ~ッ!!クゥ~ッ!!クキキッ…!!これ程の舞台…っ!!そう、巡り遭える物ではないからの…!!』

礼は…たっぷりとな…!!それこそ…持て余す程にっ…!!
もっと…もっと…ワシを高みに…!!絶壁の淵へと…追い詰めて見せよっ…!!!!

 『クカカッ!!…ワシは…その絶壁から…逆に貴様等を叩き落としてやろう…!!クフッ…クヒッ…クカカカ…ッッ!!』

だらしなく涎を垂らし、焦点の合わぬ黒目を晒す兵藤…。
その姿は、最早人とはかけ離れ…悪魔染み…獣染み…化物染みている…。


その出立ちに、本来ならば見慣れている筈の側近である黒服も思わず言葉を失う。
兵藤の命じに、暫く気付けない程に…。

 『何を呆けておるっ…!!さっさと動かぬかっ…!!』
 痺れを切らした兵頭が、その右手を唸らせ決して安くは無いステッキを振り上げた。
それは一直線に、黒服の額目掛けて降り下ろされる。
その衝撃を受け、黒服は漸く意識を兵藤に向けた。
 「あ…も…っ申し訳ありませんっ…!!つい…その…」

 『言い訳は良いわっ…!!それより…嘆願の映像じゃっ…!!早く出さんかっ…!!』

矢継ぎ早に命令を下す兵藤に、頭の痛みも忘れ、一心不乱にキーボードの上に指を走らせる黒服。
 「お待たせ致しました…!!こちらに…」

画面が切り替わり、スクリーンの大画面には一刻前の嘆願の映像。
そして、分割された小画面には今現在の映像が映し出された。その数は悠に十を越え、様々な角度から村岡を捉えている。
 『ほぉ…まだ粘っておるのか…ククク…良かろう。黒崎への礼はコイツだ…!
 …監視カメラの配信を一時停止…ギャンブルルームの黒服と、黒崎が連絡を取れぬ様にしておけ』

この老獪の思惑には、まだ誰も気付く事は出来ない。

―――――

 「え…?え……!?黒崎様…?黒崎様ざんすか…っ!?」

否。そうではない。
 「違う…この声は…会長だ…」
答えを出したのは黒服。
希望の光にも思えた天の声。しかし、黒服には分かる…!
この老獪に目を付けられてしまっては、逃げることなど不可能であると…!


 『なんだ…?ワシでは不満かの…?忙しい黒崎の代わりに…お主の要求を呑んでやろうと思ったのだが…』
音声を流しているのは、防音設備のなされたギャンブルルーム内に於いても、定時放送を聞けるよう設置されたスピーカーから。
兵藤はこれを介し、村岡と接触を図っていた。
 「いやいや…まさか!この村岡隆…感謝の気持ちこそあれ、不満なんて思いは…これっぽっちも無いざんす…!!」
そう、諦めかけていた村岡に取ってみれば、黒崎だろうが兵藤だろうかは大した問題ではない。
主催者側の人間…自分を、この窮地から救い上げてくれるのなら、誰でも良かった。
 『ククク…そうか…。ならば…お主には死んでもらうぞ…村岡隆…!』

しかし、返ってきた言葉とは…あまりにも、望むものからとはかけ離れていた。
 「今…なんと…」
恐る恐るその疑問を口に出してみる。
一縷の淡い期待…聞き間違いかも、と言う半ば現実逃避に近い物を胸に秘めつつ…。
しかし、勿論ながらそんな期待は、水泡の如く呆気なく消え去ってしまう。
 『当たり前ではないか…。情報によれば…お主、軍資金はもう…使い果たしたのだろう…?
 時計を見てみろ…。払えるのかね…?一文無しの、今のお主に…!』
含みのある笑いに乗せ、自身の立たされている現状を惜しむ亊なく…遠回しに言い聞かせる。
そう、当然と言えば当然なのだ。

“ギャンブルルームは30分の利用につき100万”
“違反者は首輪が爆発する”

帝愛側がそう明言している以上、知らなかったでは済まされないだろうし、どんな弁解をしようが全く意味を為さないだろう。
言ってしまえば、自業自得に過ぎないのだ。

たかが5分…されど5分。その代償は不釣り合い過ぎるほど、重い…。尤も、そうなるように仕向けたのは、他ならぬこの兵藤自身なのだが…。
こうなってしまってはもう、村岡はその場凌ぎの姑息な手段に走るしかない。

 「か…必ず…必ずお返し致しますっ…!!そう…そうっ…!!武器さえ…武器さえ頂ければ、それで誰かのっ…!!」
苦しい…あまりにも苦しすぎる言い分。当然の如く、兵藤がその要求を快諾する筈も無かった。
だがこの悪足掻き、意外にも功を奏し、思わぬ好機を自身にもたらす事となる。
 『…そうだな…武器をやることは出来ぬ…。
 が…しかし、ただ殺すのでは…良心が痛むと言うもの…!!』
心にも無いような、白々しい台詞。
それは、相手に己の置かれた立場、恩着せがましく思わせるための口実でしかない。
しかし、こう言った状況ではその効力が存分に発揮されるのだ。
拒否権を与えず、未曾有の大チャンスを与えて“やる”と…暗に含ませて。
 「会…いえ、兵藤様…なんと…慈悲深いっ…!!チャンスを…与えて下さるざんすね…!?」
今すぐに死ぬことは無くなった、と確信した村岡は、実に単純な物で…先ほどの情けない必死の形相は何処へやら。
すぐさま回復し、得意の大振りなリアクションを織り混ぜて、恭しく腰を折っている。

 『そうさな…やはりここは…ギャンブルで決めようではないか…!!』
兵藤の語色が、明らかに黄色味を帯びた。
良い退屈凌ぎ…そう、まるで体の良い暇潰しを見付けたかのような…。

 「おぉ…!して、どの様なギャンブルざんすか?」
急かす村岡に、そう焦るなと一言。
兵藤はあるギャンブルをするべく、まずは場所を移動するよう伝える。
 『そこのギャンブルルームに…黒い麻雀卓がある筈だ。まずはそこに移動して貰おう』

その発言に、眉を潜ませたのは黒服。
表情を輝かせたのは村岡である。
 ―麻雀は無いと思ったざんすが…まさに僥倖…っ!!

 『最期のギャンブルになるかも知れんのだ…やはりここは…自信のある麻雀が良かろう…?』
村岡としては願ってもない麻雀での勝負。
今まで負けに負けて来たが、やはり麻雀以外に、自信を持って受けられるギャンブルと言えば他には無かった。

が、対称的に黒服の表情は冴えない。
何を隠そう、この黒服…初心者顔負けの麻雀下手なのだ。
 『何をしておる…時間がないのだ。さっさと案内しろ…黒服よ』
困惑する黒服であったが、兵藤の思惑など考えるだけ無駄と言うもの。

ギャンブルルームの角の隅。然程需要が無いのか、軽く埃を被ってそれは佇んでいた。

 『さて…ギャンブル内容について…だったかの』
一瞬の間を置いて、兵藤の言葉は続いた。 『ククク…“振り込み麻雀”…!!お主には、これをやって貰おう…!』

兵藤の提示したギャンブルは、至って単純な物だった。恐らく、村岡が得意とする十七歩以上に。
 『要はそこの黒服に、和了牌を打ち込めば良いのだ。
 親である、お主の第一打で下家の黒服が和了事が出来れば…お主の勝ち…!!』


 「え…は…?第一打…って…河に牌が一つも無い状態で何を…」
ここで漸く、尤もらしいことを口に出した村岡。そうなのだ…捨て牌が無ければ相手の手配…待ちを読むことなど不可能。
しかし、兵藤は心配には及ばんと一笑し、言葉を続ける。
 『ワシもそこまで馬鹿では無い…。ククク…勿論、捨て牌は無い…有っては困るのだ…が、代わりにヒントをやろう…!』
それと同時に、村岡の座す麻雀卓が唸りを上げた。どうやら自動卓の機能が起動したらしい。
 『準備が出来たようだな…。では…ヒントだ…っ!』

漆黒の卓の四面に沿うように、ぱかりと溝が開かれ、するりと黒い段が持ち上げられる。
カチッ…と小気味良い音を立て、全ての音が止んだ。
律儀に並び伏せられた、卓と同じく黒い麻雀牌。

 『聴牌は役満…待ちは6面…!数えは…言わずもなが…役満とは言わぬな。役満は一般的な物を使う。
 制限時間は30分…牌を開いた時点でスタートだ。質問はあるかね…?』

暫しの考察を挟み、そして確認するように村岡は口を開いた。
 「このギャンブルに勝てば…反則行為は不問…。嘆願の件も聞き入れて下さる…。間違い無いざんすね…?」
村岡にしてみれば、多少の誤算は有ったものの、結局は求めるものに手が届く。
要は…
 『ククク…そうさな…!勝てば良いのだ…勝てば…!』
代弁したのは兵藤。
結局は拒否することなど不可能。ならば腹を決めるしかない。
 ―勝てばまるっと全部…完璧に終始万全…解決ざんす…!!

深い深い…一つの溜息を吐き出し、覚悟…と言うより観念と言った方が近い感情を腹の底に沈め、己の手を伏せられている14枚の麻雀牌に伸ばす。


 「文字通り最後のチャンス…必ずや解いて見せるざんすよ…!!」
両手を使い、手慣れたように一発で牌を開く村岡。
 『ククク…!振り込み麻雀…スタートだ…っ!期待しているぞ…』

こうして村岡は、己のこの後の人生…その全てを賭けたギャンブルに最期の望みを託す事となった。

 下家に座す黒服は、不安で一杯だった。麻雀を打つ必要性は無くなったものの、一抹の不安が頭を過り離れない…。

無理もない。彼の上司は黒崎であって兵藤では無いのだ。
人事権を握っているの黒崎であり、首を吹き飛ばすのも黒崎である。
 ―勘弁してくれ…!ゴタゴタは…!!責任取る…と言うか…取らされるのは…俺っっ…!!

本部からのメールで、何か異変があれば早急に連絡をしろと、念を押されていた。
勿論そんな暇も無ければ、意識も向いてはいない。
主催者、それも会長直々のこのギャンブル…これが異常でなければ何が異常だと言うのか…。
黒崎の憤怒に満ちた表情が思い浮かばれる。
 ―そんな中でもし…この男が死んでしまったら…。黒崎様がどんな立場に置かれるか…!!


悶々と自論を立てる黒服を余所に、村岡は14枚の牌の中から、一つの牌を絞り込んでいた。

 まず最初に思った事、それはこの卓の特性…配牌が自由に選べるのではないか…といった漠然としたもの。
 ―でなければ…明らかに異常ざんす…!この配牌…!

 『もう、気付いているとは思うが…その卓は特殊での。遠隔操作で…全ての牌の位置が指定出来るのだ。よって…下家の手牌も聴牌済み…役満手がな…』
牌を開いてからも兵藤の説明は続いた。どうやら、必要最低限の情報だけは得られるようだ。


要約すると、“振り込み麻雀”のルールはこう言った物である。

  • 村岡の第一打で黒服を和了させる事が出来れば村岡の勝利。
  • 聴牌は役満。待ちは6面
  • 和了牌は全て村岡の手配に入っている。無いものは必然的に和了牌ではない。
  • 制限時間は30分
  • 通常麻雀における反則行為は自動的に敗北。

全ての説明を終えた兵藤は、“健闘を祈る”の言葉を最後に通信を断った。

一見すれば、簡単に思えるこの振り込み麻雀。しかし、ルール程単純な物ではない。
少なくとも、黒服にはまず、6面張役満手…と言うものが思い浮かばなかったのだ。

 ―6面張…?6面全てで和了れる役満…?そんなもの…無い…有るわけ無いだろ…!
しかし、今まで17歩と言う、麻雀を糧に荒稼ぎをしてきた村岡は違った…!
 ―役満6面張…ざんすか…。上手いざんすね…が、しかし…甘い…甘いざんすよ…!!
 「黒服…!別の麻雀牌か…紙とペンっ…!!早く持ってくるざんす!」
そう、既に村岡の頭には一つの役満手が浮かんでいた…!

黒服は近くにあった麻雀卓から、通常の白色の牌だけを拝借し、簡易なワゴンに乗せ村岡の横に置く。
因みにこの黒服、自身の手牌には全く手をつけず、伏せられたまま。
黒崎と自身の保身のために、この男をここで死なす訳にはいかない。
口出しが出来るように、敢えて自身の配牌を開かなかったのだ。

 「な…なぁ、役満で6面張なんて…不可能だろ…?」
会長の動きを見るために、黒服は問う。
結果は黙認…。
会長から咎めの言葉は無かった。
ほっと胸を撫で下ろし、黒服も一緒になって考え始める。 


 「何故…そう思うざんすか…?」
逆に質問を投げられた黒服は、手持ち沙汰に一萬を手に取りつつ自身の解釈を述べた。
 「え…普通に考えたら…他面張役満なんて…13面国士無双か…、純正九連宝燈…。
 6面全てで上がれる役満なんて…有り得ないだろ…」
そんな事を言いつつ、黒服は村岡の手牌として余った牌を並べてみる。

一萬、一萬、一萬、
二萬、二萬、
三萬、三萬
四萬、五萬、六萬、七萬、
八萬、八萬、

以上の計14枚。
通常の麻雀ならば、まず有り得ないような配牌。村岡がこの卓の特性に気付くには十分な材料だっただろう。
そして、場に捨て牌が一枚も無い以上、これが唯一の足掛かり…ヒントの筈だ。

しかし、この手牌を見ても、黒服には何も思い付かない。謎が謎を呼ぶだけである。
頭を悩ませる黒服を余所に、村岡は白い麻雀牌を順序良く並べて行く。
ただし、黒服からは背しか見えていない。
 「…まぁ、そうざんすね…。確かに、まともに考えてたら…6面張役満なんて…有り得ない。
 と言うか不可能ざんす…!」

言葉とは裏腹に、不敵に口角を吊り上げ、村岡は麻雀牌を揃えていく。
カチャリ…
麻雀牌同士が擦れる小気味良い音を立て、村岡の手が止まった。
どうやら聴牌が完成したようだ。

 「が、しかし…!出来るざんすよ。聴牌までは…!」
言うや否や、刮目せよ!と言わんばかりに自信を込めて牌を倒し、興奮を孕んだ口振りでその名を発す。

 「それは…四暗刻…単騎っっ…!!」

それを視界に捉えた黒服は、脳内に走る電流に弾かれ、思わずその腰を浮かせてしまう。
 「四暗刻単騎…っ!?」

三萬、
四萬、四萬、四萬、
五萬、五萬、五萬、
六萬、六萬、六萬
七萬、七萬、七萬 

開かれたそれは、確かに紛れもない…役満…!
四暗刻…それも単騎…!!

 「カカカッ…!そうざんす…確かに、形としては…四暗刻単騎…!が、しかし…っ!待ちは…6面…!」
自信満々に笑い声を上げる村岡をよそに、黒服は率直な意見を述べる。

 「ちょ…ちょっと待てよ…!確かに、6面待ちにはなる…けど…でも、三萬以外じゃ…役満とは言えないんじゃないか…?」
恐らく、大多数の人間が抱えるであろう疑問に、これ見よがしに溜め息を吐く村岡。 
時計を見やり、麻雀牌をみやる。

 「…仕方ないざんすね…。まぁ、時間も残ってるし…教えてやるざんすよ…!」

 「まず…会長さんの言葉を思い出すざんす。…会長、一言も役満手を和了させろとは言って無いざんすよ…」
そう。確かに、兵藤は明言していない。
黒服を和了させろとは言ったが、役満で…とは明言を避けたのだ…!
 「言うまでもなく…6面全てで上がれる役満なんて存在しないざんす…!だから…“聴牌は役満…黒服を和了させろ”
 そう言ったざんすね…。言わば逃げ道のある言い回し…。
 もし、相手が“6面待ちの役満なんて無い…!”とか言った時に、誰も“役満で和了させろ”とは言っていない…!とか何とか言えるざんしょ…?」


一旦ここで言葉を切り、村岡は視点を麻雀牌に戻す。
 「そしてこの四暗刻単騎形の聴牌…三萬は文句無しの役満和了…。問題は…その他…!
 恐らく、単騎以外の和了牌は…さっきとは逆に、それは役満とは言わない…!
 とか難癖を付けて反故にする筈ざんす…!」

この考え、実は図星…!完璧に読見切っていた。しかし内心で、兵藤はほくそ笑む…! 
 ―ククク…ここまでは…辿り着いて貰わねばな…!だが…まだ甘いな…。

  「えっと…この待ちは…二、三、五、八、と…えーと四、六…か?
 あ…そうか…一萬は3枚持ってて…、二、三、八萬は2枚…。
 四暗刻の絶対条件は暗刻4つ抱え…。
で、6面張にするなら暗刻は…連番で揃えなきゃ駄目…と」

 「そう言う事ざんす…!更に、蛇足するなら…待ちが九萬も駄目…。
 何故なら、手牌に丸々含まれて無いざんすからね。」
 配牌を見れば、一目瞭然。
四暗刻単騎形にさえ気付いていれば、何て事無かったのだ。
例えば

一萬、一萬、一萬、一萬
二萬、二萬、
三萬、四萬、五萬、六萬、七萬、
八萬、八萬、八萬、


この様な手牌であったなら選択肢が一つ増えていた。
二萬単騎の以下連番暗刻。

二萬
三萬、三萬、三萬、
四萬、四萬、四萬、
五萬、五萬、五萬、
六萬、六萬、六萬

と言ったような形。
更に、九萬が一枚も含まれていないため、
八萬、
七萬、七萬、七萬、
六萬、六萬、六萬、
五萬、五萬、五萬、
四萬、四萬、四萬

九萬が待ちになってしまう、この形も否定される。

 「つまりは、三萬単騎以外あり得ないって事ざんす…!」
 「な…成る程…けど…」
この解説には黒服も感心するしかない。

しかし、どこかしっくり来ない。何かが引っ掛かる…。
黒服の杞憂をよそに、村岡は黒い牌…打ち込めば最期かも知れない…その牌に手を掛けていた。

 「お…おい!ちょ…待てって…!!」
三萬を掴む右手を、衝動的に引き留めてしう。
村岡を助けたいとか、そんな浮わついた感情からではない。
圧倒的に困るのだ…死なれては…!


 「もう少し良く考えてみろよ…!場を見て…何か良く分かんねぇが…余りにも…単純過ぎないか?」
他に手など無い筈なのに…。
しかし、言い知れぬ何かが邪魔をする。
その一言は、村岡の決心を揺るがすには十分すぎる物で…。

 「う…煩いざんすねっ…!!大体…なんでアンタみたいなのが帝愛の黒服なんかやってるざんすか…!」
三萬を戻しつつ、悪態を付く。
しかし、黒服の言葉にも一理あった。

確かに、ものの数分で辿り着いた6面張役満手。
そもそも何故、6面待ちなどと比較的特定しやすい物にしたのだろうか…?
それこそ、指運に任せても当たるような…。

思えば…そう、席位置ここからして違和感があった。
これは二人麻雀なのだ。何故、対面では無く上家と下家に…。
配牌にしても、もっと字配を入れるとか…ここまで分かりやすくする必要があったのだろうか…?

上家…下家…
第一打で…捨て牌があっては困る…?
聴牌は役満…
役満は…一般的な物…

 「え…?あっ…ああぁぁっ…!!」
村岡に走る、圧倒的閃き…!
 「俺は…まぁ、腕っぷしだけは良かったから…」
恐らく先程の質問に答えたのだろう。だが村岡は眼孔鋭く睨みを効かせ、それを黙殺する。

違う…全てが逆だった…。
 “6面張役満、黒服を和了”…
ここから既に逆だった…!!

 「ククク…カカカカッ……!!危うく…危うく見落とす所だったざんすよ…!!」突如として笑い声を上げる村岡を前に、黒服は困惑した様子で声を掛ける。
 「え…?どう言う事だ…?」
 「つまり…」
村岡は黒服に、自身の考えを伝える。
 「…!!」
 「どうざんす…?これなら…何もかもに説明が付く…!!」
 「アンタ…良く気が付いたな…確かに…突拍子もないが…理に叶っている…」

こうして、残り時間…3分。
ここで漸く至る…!全ての答えに…!!

手牌の中から、その1枚を拾い上げ、勢い良く打ち込む…!
それと同時に、兵藤の声がスピーカーから発信された。
 『さて…時間ギリギリまで使い込み、至った答え…説明してくれぬかね…?』
村岡が打ち込んだのは…唯一暗刻として抱えていた一萬…!
 「いやはや…流石は兵藤様…!この村岡、危うく終わる所だったざんす…!!
 がしかし…!!最後の最後に…降りてきたざんすよ…神が…!!」
ニヤニヤと嫌悪感を誘う笑みを浮かべ、勿体つけるように放つ村岡。
興味無さげに続けろ、と促され、口角を上げながら先を話す。
 「最初…言ったざんすね…“聴牌は役満。待ちは6面”…。ククク…つまりは…ここから既に罠…ブラフ…!!
 一見頓知めいた謎かけに見せるための…!」
そう…つまりは先程話した解説、四暗刻単騎形…それこそが兵藤の狙い…!
確実に和了牌以外を打ち込ませるための…ブラフだったとしたら…!!
 「考えてみれば…そう、6面待ち…。この時点で気付くべきだったざんす…!
 単騎や2面待ちを特定させる方が、圧倒的に至難の筈ざんす…!じゃあ…何故わざわざ有利であろう、6面待ちにしたのか…?
 答えは簡単…本当に役満が聴牌していると思わせたかったから…!!
 だが…実際はまるで逆…!!役満なんか聴牌していない…!!」


このままでは矛盾してしまうのでは、と思われた村岡の解説。
この時点では、まだ核心には至っていない。
 「ここで漸く、分かったざんすよ…!“聴牌は役満”“待ちは6面”“黒服を和了させろ”…。
 “上家の第一打で”“下家に振り込む”…その意味が…!!!」
決定打はここで打ち込まれた。

 「人和ざんすよっ…これ…っ!!」
たった一言…!!たった2文字…!!全てがこの2文字で片付いてしまった…!

人和…子が配牌の時点で聴牌し、最初のツモより前に捨てられた牌でロン和了した際に成立する役満手。
成る程確かに、役満が聴牌してなくても役満で和了する事が出来る訳で、兵藤の言い回しにもなんら矛盾はない。

 『…………』
押し黙る兵藤を前に、自らの持論を説く村岡。自信満々に勝ち誇った表情を浮かべている。

 「役満で和了させろと明言しなかったのは気付かせないため…。それと同時に、別の意味も持たせられる…!
 そして、この席順…!更には配牌…!!確信を持てたのはこの配牌ざんす…!ミスリードさせる為とはいえ、
 わざわざ抜く必要無いざんしょ…?この九萬…!!当たり牌ではないとは言え、まるまる入れない理由にはならないざんす…。
 なら…逆…!!入れなかった…のではなく“入れることが出来なかった”だとしたら…!」
視線を落とし、先程四暗刻単騎を型どっていた白い麻雀牌を並べ直していく。
 「九萬4枚使いの…6面待ち!!」

二萬、三萬、四萬、五萬、六萬、
七萬、七萬、
八萬、八萬、
九萬、九萬、九萬、九萬


 「一、四、七、二、五、八待ち!!…人和がある以上、何でも良いとは思ったざんすが…一萬なら…高目ざんしょ?
 加えて、三萬が和了牌に無い…!これが核心に至った答えざんす…!!」
カカカッ…!
高笑いをすると、村岡は黒服に向き直り、手牌を見るよう促す。
兵藤は相変わらず押し黙ったまま…。
 「さぁ早く…開くざんすよ…黒服!」
言われるまでもなく、黒服は伏せられた自身の手牌…村岡から見て右側の伏せられた配牌に手を伸ばす。
 ―助かった…!黒崎様も…俺も…!!
黒服は村岡の閃きに確信を持って、手際よく牌を開く。

しかし…
 「………え?」
声にならない叫びは…兵藤によって代弁された。

 『………クッ…ククク…ッカカカッ!!』
 「…嘘だろ…」
自信と確信を秘めた一萬を前に、黒服は手牌を倒すことが…出来ない…!!

倒せない…

倒せない…!

倒せない…っ!!
 『ククク…!!いやいや…際どい物だったぞ…!黒服よ、お主の“助言”のお陰だ…。
 負けるかとも思ったが…救われたぞ…!まさにファインプレー…!』
反論できない…。
まさか…こんな事が…。
 「…え?…え…?」
困惑の表情を隠せない村岡に、兵藤は嬉しさを含めた口調で言い放った…。
 『ククク…当たっていた…途中までは…!だが…黒服の言葉で揺らぐような決意では…このワシには勝てん…!
 負け続けて当然と言うもの…!』


村岡の脳髄に…フラッシュバックする…!赤木…原田、井川…そして伊藤開司…!
負け続けて来た…。確かに、負け続けて…。だから…勝ちたかった。
勝てば、見返せた…見返す筈だった…!

 『黒服…山牌を引くが良い。結果を見せてやれ…ククク…』
そう言われれば引くしか無い…。
もっとも、村岡の手牌を見知っている黒服には結果は目に見えていた訳だが…。
 「……っ」
晒される…三萬…!!

倒される…黒服の手牌……!!!

 「四暗刻単騎…ツモ…」
三萬、
四萬、四萬、四萬
五萬、五萬、五萬、
六萬、六萬、六萬、
七萬、七萬、七萬
四暗刻単騎…!!
あろうことか…一度は捨てかけた三萬…!!
 「あ…あぁ……」
視界が歪む。焦点が合わない。
頭の中は真っ白。顔はきっと蒼白…。

当たっていたのだ…!余計な亊などせずに、ただ己のみを信じ、打ち込んでさえいれば村岡は助かっていた…!
 「貴様っ貴様…貴様ぁぁああっっ…!!余計なことを…!!余計なっ…ぐぅぅっ… 騙したざんすか…!!全部…すべからく…!!ワシを…負けさせる為にっっ…!!」
黒服の皺一つ無い一張羅のスーツを鷲掴みし、これでもかと顔を寄せ詰め寄る。
血色は失せ、眼孔は血走っていた。
無論、黒服にそんな気は無かった。
必死だったのだ黒服なりに。ただ、裏目に出てしまっただけの亊。


全てが…兵藤の思惑通りだった。
村岡が四暗刻6面待ちに辿り着く事も、人和に気付く亊も…。
そうなるように仕向けた、と言うべきか。
黒服との会話を黙認したのもその一貫。黒服の行動さえ読んでいたのだ…!
彼ら現場を押さえるのは黒崎の直属の部下達…。従順な下僕は、何時でも最善を選ぶ筈だ…!
そして決定的な差は…確信の差。
兵藤は決して自身を疑ったりはしない。
他人の言葉に決断を委ねたりはしない…。
三萬以外を村岡に打ち込ませていれば、兵藤は必勝であった。
何故なら、人和はゲーム等に掲載されほどメジャーな役満手に思われ勝ちだが…。
実はこれ、地域によって取り決めが区々…所謂ローカルルールなのだ…!
ローカルは即ち…一般的な役満には相当しない…!!
もし、これを持ち出して役満だと言い張れば、これで玉砕する…!
だが…兵藤は敢えてこう答える…。

 『ククク…何故、別々に考えたのだ…?聴牌は役満…態々明言したと言うのに…! 四暗刻と人和…2つが重なって初めて条件に合う…!他に無いではないか…6面全てで和了出来る手など……!!』

つまりは…無駄…。
無意味な発見…下手に裏を読む必要は無かった。
結局、ごっそり…根刮ぎ引っ掛かってしまったのだ。罠と言う名の網に…。
見透かされていた…自身の本質を…。

だが…だがしかし…!
余りにも悔やまれる結果…!!
 『では…約束だからな…爆破だ…!』
その言葉と、耳に響く電子音。
突如として現実が押し寄せる…!


そして案の定、村岡は宣う。
 「こんなっ…こんなもの……無しっ…!!ナシ…なーしっ!!無効ざんすっ…!!」
 ―終わり…?本当に…これで…?
 『残念だったな…!そこの黒服が…余計な事さえ言わなければ…!ククク…』

 「かはっ…くはっ…!!こんな…そんな馬鹿な…っっ」
電子音は、次第にその間隔を狭めていく。まるで自身の心音の如く…。
 ―そうだ…!あの黒服さえ…いなければっ…!!

 「…ククク…カカカ…!!ただで…死んでたまるか…!!お前も道連れにしてやるざんす…!!」
そう叫んだかと思うと、村岡は勢い良く黒服に掴みかかる。
その腹に、首輪を密着させる様しがみついた。

今の村岡を支配するのは…憎悪と…明確な殺意だ…。
全ての矛先は、その場にいた黒服へとむけられる。
 「なっ…離せっ…!!やめっ…」

振り払う間もなかった。

頭が吹き飛ぶ程の衝撃なのだ…密着していれば巻き添えを喰らうに決まっている…。
一際長い電子音…続けて発破音が響き渡る。
鮮血が…肉が…頭蓋が…ぶちまけられた。 「う…あ…ぁ…」
ぐちゃり…
呻き声を上げられるのは黒服だけ。
返り血と…自身の肉が裂けているのをその手が確認した。
崩れ落ちる頭部の欠けた村岡と、腹膓を抉られた黒服…。

迸るは朱…

流れる涙も…頬の返り血を吸い込み血涙となって落ちる。
壁を頼りに、這うようにして助けを求める。
 ―どうして…何で…こんな…。
 「黒…崎さ…ま…」
バックルームへ足を入れ、内線電話に手が届くかといったところ。
彼はそこで、力尽きた…。

―――――

 『ククク…カカカッ…!!これだからやめられんのだ…命を賭けたギャンブルと言うものは…!!』
その凄惨な猩々の有り様を、兵藤は感嘆の声を洩らし眺めている。

それにしても、何故これだけのために態々大掛かりな下準備を施したのだろうか。
その疑問は、側近の黒服からもたらされる。
 「あの…これだけの為なら…タイムラグの映像を流しておいた方が良かったのでは…?」

歯並びの揃った前歯を剥き出しにし、兵藤はその質問に答える。
 『ククク…それでは反目の糸が切れてしまうではないか…』

黒崎にも与えてやらねば…反抗の糸口と言うものを…!!でなければ張り合いが無さすぎる…。
 「と…言いますと…?」
イマイチぴんと来ない黒服は、兵藤の言葉を待つ。
 『わからんか…?卓に残る、対主催の立場を取る参加者への暗号…。
 態々カメラの配信をストップさせたのは…黒崎に嗅ぎ付かれない為だ…』
兵藤は決して、対峙する者を過小評価をしたりはしない。念には念を…入れすぎると言う事は無いのだ。

 『息子だけが有利では詰まらんからな…!あの四暗刻の待ちは…数字の若い順に並べると…武器庫の鍵となる…!!
 しかし…カメラの配信が復旧された時、ギャンブルルーム内に死体があればどうなる…?
 当然…言うまでもなく…ギャラリーの怒りを買うだろう…!!
 そうなれば卓に転がる、麻雀牌などどうでも良い話…!ククク…』

兵藤の思惑は、想像以上にスケールが大きいものだった。
後にギャラリーに説明するために、敢えて村岡と時間が過ぎてから接触した。
契約違反と言う大義名分を得るために。

黒服と連絡が付かぬようにしたのは、ギャンブル中に余計な水を差されない為。
そして、不慮の事故を想定しての事だ。
管理人が死んだと悟られれば、そこはすぐに禁止エリアにされてしまう。

ギャンブル内容に至っては、どちらでも良かったのだ。
村岡が助かれば、それはそれで自身の駒としていくらでも利用価値はあった。
カメラが動作不能になった事情も、何とでも理由をつけ、客に説明…言いくるめられる。

だから、比較的単純な物にしてやったのだ。
まぁ…少なからず至るところに罠を仕掛けてやったのだが…。

 『ククク…こうも上手く…事が転がるとは…跳満から役満に化けたような心地だぞ…!!』
結果は最高の形で迎えられた。
村岡は裏の読みすぎで自爆し、事故と言う形で真実を知りうる、黒崎の手先を片付ける事も出来た。
その卓に暗号を含ませ、黒崎を窮地に追いやる。

そして黒崎に、この状況を打開する術はほぼ皆無…。

 『見ものだぞ…黒崎が、この窮地をどう脱すのか…!』

叱責の嵐…!
罵倒の数々…!
焦る黒崎の滑稽な有り様…!!
考えるだけで笑みが込み上げてくる…!!!
 『ククク…無論…ワシは持っておる…!』

チラリと黒服をみやり、目を細める。

 「は…っ!証拠の映像は、こちらで制作致しました。会長のご要望通り、ギャンブル中の映像は一切省いたものを…」

 『ククク…それで良い…。ギャンブルは補足…突っ込まれれば口頭で答えれば良い…』
これは、やはり黒崎に勘づかれ無いため。チャンスを与える為にギャンブルをさせたが…とでも言っておけば問題はない。

 『嘆願と…ギャンブルルームに居座ろうとした姿勢が伺えれば…。客も然程突っ込んだ質問はしないだろう…。
 肝心なのは…ワシは黒崎とは違う…依怙贔屓も…特別扱いもせん…!!客にそう見せ付けられるかだ…。
 そうすれば…理解する…!信用に足る人物は…どちらなのか…!』

ただし、この切り札はすぐには出してやらぬ。
頭を垂れ、土下座でもしてみれば…考えてもやるがな…!!

さあ抗え黒崎よ…。

この窮地…どう脱す…?



【D-1/地下王国/黎明】

【兵藤和尊】
 [状態]:健康 興奮状態
 [道具]: ?
 [所持金]: ?
 [思考]:優勝する 黒崎の足を引っ張る 主催者達を引っ掻き回す 積極的にゲームに介入する

※次のようにスパコンの予測が出ました。
何らかの要因で予測が外れることもあれば、今後条件を満たせばさらに該当者が増えることも考えられます。

大型火災が発生したことで、高熱となった建物の内部及びその周囲にいた参加者の首輪は電池の水分が蒸発し、失われた。
それによって、0時30分現在、田中沙織は約18時間。遠藤勇次は約2時間30分後に首輪が機能停止する。
※在全が兵藤の思惑を察していると考えております。
※全ての監視カメラで、一時的に映像の配信を停止させました。
※ギャンブルルームの黒服と、本部へのメール送受信及び電話等の通信は、暫くの間シャットダウンされます。兵藤サイドが解除しない限り、復旧には最低4~5時間は掛かる模様です。
※客を納得させられる、証拠捏造VTRがあります。嘆願と黒服に掴み掛かるシーンが収録されています。詳しい内容は次の書き手様にお任せします。



【村岡隆 死亡】
【残り23人】



132:抜道 投下順 134:偶然と誤解の末に
138:疲労 時系列順 132:抜道
130:宣戦布告(前編) (後編) 兵藤和尊




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