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装備 ◆JsK8SvgrFA氏


「クゥクゥクゥ‥‥‥、わしは本当に運が良い‥‥‥‥。
 やはり、神はこのわしこそを愛しておるのじゃ‥‥‥」
なんという強運であろうか。
鷲巣の支給品は、サブマシンガンウージー、防弾ヘルメット、防弾チョッキ。
これ以上はないくらいの「アタリ」武器、防具のセットである。
「‥‥‥参加者の中でも、わしほどの装備を持っているものはおるまいて‥‥‥。
 わしは殺せる‥‥‥若者共を、あの赤木しげるも!
 この勝負、わしの勝ち‥‥‥、勝ったも同然‥‥‥‥。
 ククク‥‥コォコォコォ‥‥!」
鷲巣は、早速支給された重装備で島内を歩いていた。まるでピクニックに行く子供のようにはしゃいで。


しばらく進んだところで鷲巣は人の気配を感じ、立ち止まった。
少し離れたところに人影。
数は、2人。
「ククク‥‥‥‥、この機関銃の露と消える最初の獲物が来たか‥‥‥、
 そうか、そうか‥‥‥」
人影は、今まさに連れ立ってギャンブルルームに行こうとする、銀二と零であった。


鷲巣は更に獲物に目を凝らした。
そして有頂天になった。
「ほぉ‥‥‥、銀髪の男はともかく、もう一人の方は若いのぅ‥‥‥。
 ククク、若さの輝きは美しい‥‥のぅ‥‥‥。
 ‥‥‥こりゃ面白い面白い‥‥‥。
 その前途多様な若者の人生を、わしの手で幕を降ろしてやろう‥‥‥!」

鷲巣はウージーを構えた。次の瞬間、

「ドゥッ!」

‥‥‥‥響いたのはサブマシンガンにしては小さく軽い単音。

「あうっ!」

倒れたのは、鷲巣。
撃たれたのは、防弾チョッキでは防護しきれない、脚。
鷲巣に激痛が走る。
「なにぃっ! なんだとぉっっ!」


後ろから鷲巣を狙ったのは、グレネードランチャー。
弾はゴム製であったが、撃った当人である邦男には解っていなかった。
ただ見様見真似で弾を篭めただけであった。


脳に障害がある邦男には、先程の説明会会場での黒崎の話も良くは理解できていなかった。
ただ会場で、死んだはずの兄勝広の姿、殺したいほど憎い父秀峰の姿を見つけ、驚愕しただけだった。
2人に近寄ろうとしても、黒服に留められるだけ。
そして、頭を爆破された人間。
邦男の脳裏に、あの血生臭い惨劇の夜がよみがえった。


そう、ここもあの夜と同じように「殺し合い」の世界なんだ。
本能的に、それだけは悟った。

邦男は支給された銃についても、自分で触るのは初めてであった。
構え方も撃ち方も、完全に自己流である。
他の標的を狙っている鷲巣の姿に気づいたときも、
「とにかく人間を見たら殺す」
という気持ちだけが先走り、引き金を引いた。
胴を狙ったはずの弾は、なぜか相手の脚に当った。


「なんだとぉ‥‥‥わしが撃たれるだとお?
 そんなことがあって‥‥‥‥あってたまるものか‥‥‥‥!」
撃たれたのは、膝の裏。
弾はゴム弾であったが、高齢により脚が弱ってきている鷲巣にとっては泣き所だった。
膝を抱えて倒れる鷲巣。
その姿を改めて見た邦男はハッとする。
「兄‥‥さん‥‥‥!?」
防弾ヘルメットに防弾ベスト。肩から提げたサブマシンガン。
それは、あの惨劇の夜の、兄である勝広の姿を連想させた。
まさか‥‥‥‥そんなことが。
しかし、防弾ヘルメット姿では遠目には顔がわからない。
「おいら‥‥‥‥兄さんを撃っちまった‥‥‥‥?!
 兄さん‥‥兄さん!!」
思わず、倒れた人影に邦男は無防備に駆け寄った。

「ダダダダダダダダダッッッッ!!」

鷲巣のウージーが火を吹く。
非情にも邦男の体を貫通していく、銃弾の嵐。
「‥‥‥ぐはぁっっっ‥‥‥‥‥!!!」
‥‥‥‥邦男はあまりにもあっけなく死んだ。


「クッ、クズめが‥‥‥‥」
地面に倒れながらも、上半身のみでサブマシンガンを撃ち終えた鷲巣。
邦男を倒したものの、その場から動くことができない。
「いかん‥‥‥このままでは、ギャンブルルームから戻ってくるあの2人に見つかってしまう‥‥‥‥」
気が焦るばかりだが、何も手を打つことができない鷲巣であった。



【E-3/ギャンブルルーム付近/午後】
【鷲巣巌】
 [状態]:ひざ裏にゴム弾による打撲 一時的に動けない
 [道具]:サブマシンガンウージー 防弾ヘルメット 防弾チョッキ 支給品一式
 [所持金]:1000万円
 [思考]:とりあえずこの場から去る

【吉住邦男 死亡】
【残り 39人】

 ※平井銀二、宇海零とニアミスしていますが、2人には気づかれていません。
 ※鷲巣は邦男を殺しましたが、まだ道具・所持金を手に入れていません(脚が動かないため)。


013:再起 投下順 015:危険人物
009:計略(前編)(後編) 時系列順 019:老怪
初登場 鷲巣巌 024:武器






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